広告主の料金アップ、収益拡大を狙う
Facebookがより広告が目立つタイプのデザイン改訂を本格的に検討し、テストを始めているようだ。米国時間6日、TechCrunchのJosh Constineが伝えている。
彼によれば、Facebookの一部のユーザーにおいて、デザインが改定され、右サイドバーのトップに広告スペースがおかれたホームページが表示されているという。Ticker(リアルタイムフィード)、イベント、誕生日などがその広告の下に移動されているというから、それらをチェックしようとして広告のほうが目に入ったユーザーもいたはずだ。
また、タイムライン表示プロフィール、右サイドバー内のナビゲーション列の上に、広告が表示されたユーザーもいるという。これらがテスト対象となったユーザーで、Tickerが右端に表示されるだけの画面幅がある場合、サイドバーの最もトップに広告が掲載されるという。
一番目立つ場所、ユーザー体験より優先??
この場所はFacebookユーザーとしては、やはり最もよくチェックする部分に当たるだろう。その部分に広告をあてるということがは、かなりそれらを目にする機会は高まり、クリックする可能性も上がると予測される。現在はテスト中であるが、このデザインが正式なものとして公開され、全ユーザーに適用されれば、ホームページ、プロフィールページにおける広告価値は飛躍的に向上すると考えて間違いない。
また、動的に再構成することによって、Tickerやナビゲーションをみるつもりのユーザーに、広告をみせるよう確実に操作することもできると、記事は指摘している。
Facebookとしては、広告主に課す料金をアップさせられ、収益を増やすことができると思われるが、ユーザーにとっては、広告の下部に欲しい情報が埋もれてしまう、気づく可能性を下げてしまう改訂でもある。
あくまでテスト中のことであるため、全体への実行には至らず、消えていくかもしれない。しかし、これまで基本的に広告収入アップ、収益アップよりもユーザー体験を優先させてきたFacebookが、徐々に“企業”として切り替えを見せてきていることは指摘できるだろう。今後の動きが注視されるところだ。
TechCrunch (原文)Facebook