DeNAの独禁法違反に基づく損害賠償請求
グリー株式会社は11月21日、KDDI株式会社と共同で、同日、東京地方裁判所において、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)に対し訴訟を提起したことを発表した。
主な訴求内容は、DeNAの不法行為に基づく損害賠償請求で、金額は10億5,000万円以上(グリー:9億円、KDDI:1億5,000万円)としている。
DeNAは、今年6月、公正取引委員会より、独占禁止法の不公正な取引方法の第14項(競争者に対する取引妨害)に該当する行為があったとして排除措置命令を受け、当該排除措置命令は8月に確定した。
*画像はニュースリリース添付資料より
公正取引委員会が、違反とした行為の概要は、DeNAが、有力な事業者であると判断して選定したソーシャルゲーム提供事業者に対し、GREEを通じてソーシャルゲームを提供した場合、モバゲータウを通じて提供するソーシャルゲームのリンクをモバゲータウンのウェブサイトに掲載しないようにすることにより、GREEを通じてソーシャルゲームを提供しないようにさせていた、というもの。
「インターネット業界に対しても大きなマイナスの影響」
グリーは提訴に至った理由について、公正取引委員会が違法とした「(DeNAがゲーム提供事業者に、)GREEを通じてソーシャルゲームを提供しないようにさせていた」行為に、グリーが法的措置を講じないことは、株主に対する経営責任上も問題があること。また、上記の違法行為が、数多くのソーシャルゲーム提供事業者、通信サービスその他インターネット業界に対しても、大きなマイナスの影響を与えており、「その影響はいまだに続いており、健全な競争環境確保という点で大きな問題が継続している」ことなどを挙げている。
グリーと「au one GREE」を共同提供するKDDIは、上記の健全な競争環境確保の趣旨等に賛同、共同原告として本訴訟にご参加したとしている。
横浜球団の買収を決めたDeNAの参入審査が、22日に、プロ野球12球団の代表者などによる臨時実行委員会で行われ、
パ・リーグの楽天が事業の健全性や法令順守などについて懐疑的な姿勢を取っているという。
(産経ニュース)と報じられているが、タイミングを計った?ような訴訟提起でもある。
グリー ニュースリリース