遺族への配慮で自粛
米Appleのスティーブ・ジョブズ氏の死去からはや3カ月が過ぎたが、その波紋はまだまだ大きいようだ。今度は彼にそっくりなフィギュアをネットで販売しようとした中国In Iconsが、注目を集めていたものの、現地時間15日、一転して製造販売を中止すると発表した。
Appleやジョブズ氏のご家族の弁護士などから警告や販売中止を求める要請を受けていたそうで、In Iconsでは、「違法ではないと確信しているが、遺族へ心から配慮し、製造販売を完全に中止することにした」としている。
オークションでは大幅な高値も
たしかにフィギュアにはAppleのロゴなどは使用されておらず、権利の侵害は見られない。また、肖像権も一般的に多くの国や地域で、死後は存続しないものとされるため、この点でも大きな違法性があるとはいえない。
もともとこのフィギュアは、Apple製品とジョブズ氏の大ファンであった、同社のチャン社長が個人的に制作していたもので、逝去にあたり同氏を悼む思いから、より多くのファンと共有したいと考えて、販売を行おうとしたのだという。
自社で受け付けた予約は無効とし、振り込まれた予約金は全額返金するそうだ。しかし、現在すでに出回っているこのフィギュアの一部は、インターネット上のオークションサイトなどでかなりの高額で取引されてもいる。偉大な人物であっただけに、さまざまな面での余波も大きいということか。

In Icons
http://inicons.com/