08年度の49億円から急激に成長
矢野経済研究所は17日、2011年度の国内
ソーシャルゲーム市場の調査結果を発表した。発表によれば、11年度の市場規模は前年度比1.8倍の
2,570億円(※1)。08年度の市場規模は49億円で、急激な成長を見せており、同研究所は12年度には
3,429億円に拡大すると予想している。
急成長の背景のひとつとして、同研究所は、09年に大手SNS事業者の
ミクシィ・
DeNA・
グリーがAPI(※2)をオープン化したことをあげている。これにより、外部企業や個人もアプリを提供することが可能になり、ソーシャルゲーム市場に参入する企業、個人が急増。さらに、2010年以降、セガ、コナミなどの大手ゲーム会社が、
コンシューマの人気ゲームタイトルをソーシャルゲームに移植、あるいは有名キャラクターを起用した新作タイトルをリリース
するなどして参入してきたことも、市場規模拡大の要因としてあげている。
ゲームタイトル4000超、明暗も分かれる
発表によれば、大手SNSにリリースされているゲームタイトルは
4,000超。売れるタイトルとそうでないタイトルの
明暗が分かれ始めている
のが現状だが、有名キャラクターを使用したタイトルは人気を得やすく、大手ゲーム会社に有利な状況だという。また、今後は、
スマホ向けタイトルのマネタイズの成否が市場発展の大きな焦点となる
と分析している。
なお、
矢野経済研究所は「
ソーシャルゲーム」の定義を、
SNS上で提供され、SNSのユーザーがゲームを介してコミュニケーションがとれるオンラインゲーム
として、今回の調査を実施した。
※1:ユーザーがゲーム対価として支払った金額の合計で、広告収入は含まれていない。
※2 :API=Application Programming Interface:ソフトウェア開発を効率的に行なうための技術
(いずれも矢野経済研究所発表資料より)

矢野経済研究所:ソーシャルゲーム市場に関する調査結果2011
http://www.yano.co.jp/press/press.php/000899