リジンを原料とするナイロン原料を用いたバイオベースナイロン
味の素株式会社と東レ株式会社は2月13日、味の素社が植物原料から発酵技術により製造するアミノ酸・リジンを原料とするナイロン原料、ペンタン-1,5-ジアミン(1,5-PD)の製造、およびそれを原料として用いたバイオベースナイロンの事業化に向けた共同研究を開始することに合意たことを発表した。
ナイロン繊維と同等の強度・耐熱性で綿に近い吸放湿性
このバイオベースナイロン繊維は、原料のジアミンが植物由来で再生可能なだけでなく、従来の石油化学由来のヘキサメチレンジアミンを原料としたナイロン繊維と比較し、強度や耐熱性が同等で肌触りもよく、綿に近い吸放湿性を有することから、着用快適性に優れた衣料品への展開が期待でるという。
今回、アミノ酸のトップメーカーである味の素社とナイロン繊維のトップメーカーである東レが連携することにより、品質・環境・コスト面で競争力があるバイオベースナイロン製品の創出が可能になり、さらに、東レが開発中の膜利用バイオ変換技術を1,5-PDの原料であるリジンの製造技術に活用することも視野に入れて連携を深めていくとしている。

味の素・東レ ニュースリリース
http://www.toray.co.jp/news/rd/nr120213.html