セコムが世界で初めて実現、11日よりサービススタート
セコム株式会社は10日、民間防犯用としては世界で初めてとなる自立型飛行監視ロボット「セコムドローン」のサービスを11日より提供開始すると発表した。セコムが最新の防犯対策やセキュリティ・警備サービス分野で培ってきた画像技術およびセンシング技術、防犯・飛行ロボット技術を駆使し、独自のコンセプトとノウハウで開発した独創的自立型飛行監視ロボットによる防犯サービスだという。
セコムによると、近年オンライン・セキュリティシステムや監視カメラシステムの普及が進み、同社でもさまざまな関連サービスを提供、早期に異常を検出し、緊急対処や必要に応じた110番通報・119番通報を実施して“安全・安心”を提供している。
そうしたなか、広い敷地を有する施設などでは、不審車(者)の映像を確実にとらえるため、固定監視カメラを設置するケースが増えているが、固定タイプのカメラでは遠くにいる不審車(者)の、特定時において決め手となるナンバーや顔の特徴、身なりなどが不鮮明にしか映っていないこともある。
そこで、有効な策として新たに考えられたのが「セコムドローン」だ。「セコムドローン」は監視カメラとLEDライトを搭載し、不審者の侵入など異常が発生した際に、無線通信で位置情報を取得。自動飛行を開始して対象の車や人に上空から接近し、周囲を飛行しながら近距離で該当する車のナンバーや車種、ボディカラー、人の顔や身なりといった明確な特徴を撮影してとらえる。
改正航空法に対応、承認を得て正式にサービスをリリース
「セコムドローン」が撮影した画像は、セコムのコントロールセンターに送信され、緊急対処員へと連絡されるほか、その後における不審車(者)の追跡・確保に役立てられるものとなる。
「セコムドローン」の研究開発および商品化にあたっては、セコムのIS研究所と開発センターの技術力、セキュリティサービス・ネットワークに加え、情報セキュリティ技術や空間情報技術など、セコムグループが有する技術力を結集したという。
同社では約半年前にサービスの開始を予定していたが、ドローンの利用に関するルール整備で航空法の改正が見込まれたため、リリースを延期していた。今回改正航空法の施行に伴い、第1号の契約先での運用について、10日朝に国の承認を取得したことから、11日の「セコムドローン」サービス開始が決定した。
「セコムドローン」の利用価格は月額5,000円(税別)から。導入には、オンライン・セキュリティシステムと「レーザーセンサー」による外周監視のサービス導入を実施したうえで、ドローンポートや制御部を含む工事料として、800,000円(税別)~が必要になる。
(画像はいずれもプレスリリースより)

セコム株式会社 プレスリリース
http://www.secom.co.jp/corporate/release/20151210