インタープロが「ハイビーコン」を発表、高齢者の徘徊対策からビジネス応用まで
株式会社インタープロは25日、国内初となるBluetooth長距離ビーコン搭載の位置特定機器「Hibeacon(ハイビーコン)」を、2月15日より発売すると発表した。価格は7,000円(税別)から。高齢者の徘徊や子どもの迷子対策、その他ビジネスへの応用まで、幅広く日々の安全を支えてくれるIoTとなっている。
「ハイビーコン」は、スマートフォンと連動させて用いるコンパクトな位置特定機器。位置検出に用いられる技術として、ビーコンがあり、iOSで採用されている近距離向けの「iBeacon」はよく知られているが、この場合電波送信距離は10メートル程度とごく短い。
一方「ハイビーコン」では、国内初のBLE Class1モジュールの採用とアンテナを内蔵させることで、最大450メートルまで電波範囲を拡張した。これによって見守り機器としての利用などが可能となっている。
省電力で長持ち&“持たされている”感のないうれしさ!
またこれまでのGPS機器に比べ、圧倒的に省電力である点も特徴だ。平常時は最低電力で機能し、捜索・位置検出が必要となった時点で連続電波に切り替える。平常時運用のみであれば、一般的なコイン型リチウム電池(CR2032)で、最大10年間動作する(理論値)という。
捜索時に特別な受信機などは必要なく、スマートフォンに専用の無償アプリをインストールしさえすれば、簡単に場所を特定できる。有償サービスとして、同時に100台までの捜索用スマートフォン端末からのGPS情報をクラウドで共有解析し、Googleマップ上に位置を表示させる機能も提供する。
従来の高齢者向け徘徊対策グッズでは、“持たされている”といったマイナスイメージを与えがちなものが多く、携帯することを嫌がられるケースも少なくなかった。そこで「ハイビーコン」では、新技術により小型・軽量化を図り、100円ライター程度のサイズとしたほか、スマートでカラーバリエーションも豊富な製品とし、デザイン性も重視して設計したそうだ。
インタープロによると、すでに複数の自治体で実証実験をスタートさせており、初年度1万個の売上を見込んでいるという。ビジネス面では、商業施設でのクーポン発行などマーケティング関連システムや、勤怠管理での利活用が考えられている。
同社は今後、ニーズに合わせてさらに軽量・小型化を進めた製品の開発や、受信できる電波距離の延長など、技術向上も図っていくとしている。また省電力性と長距離運用可能というメリットを活かし、他社との連携で新たな仕組みを創出すべく、実装基板のみのOEM提供も積極的に行っていく方針だ。
(画像はプレスリリースより)

株式会社インタープロ プレスリリース
http://www.interproinc.co.jp/release/2016/01「Hibeacon(ハイビーコン)」 製品公式サイト
http://www.hibeacon.jp/