ドミノ・ピザが世界初のロボット宅配を試験開始
日本でもおなじみの宅配ピザチェーン、Domino's Pizza(ドミノ・ピザ)を展開するDomino's Pizza Enterprises Limited (以下、Domino's)が世界で初めて商業用無人自動運転ロボットによるピザの宅配を試験的に開始した。オーストラリア・クイーンズランド州の一部エリアでテスト運用をスタートさせており、今後、各国にサービスを拡大させていく方針だ。
熱々のピザや冷たいドリンクを、出来たてのまま注文者のもとまで届けてくれるという、このDomino'sの宅配ロボットは「Domino's Robotic Unit」、通称「DRU(ドリュー)」と名付けられたもの。本体上部に注文品を入れるコンテナを備え、下部の4輪タイヤで走行する。
愛らしい見た目に思わずほっこり!?
「DRU」は、ゆっくりとした安全速度で、歩道や小道を進むとのこと。最高時速は20km/hで、現在のものは店舗から半径20km内エリアに宅配することができるという。幅740mm、奥行1,000mm、高さ922mm、重量190kgのロボットで、どことなくユーモラスな愛らしい外観をしている。
目的地となる配達先を設定すると、現在地からの最短距離を自動で判断し、最適な走行ルートを決定、注文品を積んで走り出す。前方にセンサーを搭載しており、障害物などを感知すると、それを避けるようにして走行。無人自動運転で宅配を完了させられる。
Domino'sによると、「DRU」のアイデアは社内のイノベーションセッションから生まれたもので、Domino'sの研究チーム「DLAB」で開発を進めてきたという。プロトタイプはオーストラリアのスタートアップ企業であるMarathon Roboticsの技術協力により、製作されている。
実際に、幅広くロボットによる無人宅配サービスを展開させていくには、さらなる技術改良や法的要件のクリアなど、課題も多いとされているが、Domino'sでは、今回のテスト運用を将来に向けての大きな1歩であるとしている。日本でも、出来たてのピザや冷たい飲み物を、ロボットから受け取れる日はそう遠くないのかもしれない。

Domino's Pizza Enterprises Limited プレスリリース
https://www.dominos.com.au/inside-dominos/media「Domino's Robotic Unit」
http://www.dominos.jp/technology/dru/index.html