顧客の筆運びデータを用いた「サイン認証」を導入へ
株式会社三井住友銀行は12日、今年度中にも個人顧客向けの取引サービスとして、サインのみによる本人確認が可能な電子データでの「サイン認証」サービスを、国内の各支店に導入し、提供を開始する方針であることを明らかにした。口座開設をはじめ、住所変更などの各種届出・手続きを行う場合でも、印鑑が不要となり、サインのみで利用できるようになる。
この「サイン認証」は、事前に登録したユーザーの手書きサインについて、距離・方向・筆圧などと時系列を組み合わせたその人にしかない筆運びの電子データを記録し、取引時のサインに関する電子データと照合、本人確認を行って手続きを進めるサービス。わざわざ印鑑を持参する必要がなく、盗難リスクも回避して、安全かつ利便性の高いサービスを実現できるとしている。
「Web通帳」サービスとあわせれば通帳も印鑑もなしの銀行取引が可能に!
この「サイン認証」サービスは、株式会社NTTデータが新たに開発したサイン認証エンジン「SignID(サインアイディー)」と、各支店に設置される「サイン認証」入力用端末で実現される。
利用顧客はまず登録時に、公的証明書による本人確認を受けたら、専用入力端末へ手書きによるサインを行い、自筆サインを登録する。あとは取引時に「サイン認証」を利用することを告げ、タブレットで取引内容を確認、入力端末へサインすると、各種取引・手続きが行える。
導入においては、株式会社日本総合研究所と日本電気株式会社(NEC)がシステム全体の設計と構築を推進する。日本総合研究所は、三井住友銀行のシステム全般の導入、運用を担っており、NECは長年同行の営業店システムの導入・運用を担当してきたことから、その知見とノウハウを活かし、銀行事務の根幹といえる本人確認業務として高い信頼性をもったシステム導入を進めるという。
なお、三井住友銀行には、通帳を発行せず、明細をWeb上で確認できる「Web通帳」のサービスがすでに存在しているため、これと「サイン認証」をあわせて用いれば、通帳や印鑑なしでの銀行取引が実現されることになる。
(画像はNTTデータ ニュースリリースより)

株式会社三井住友銀行/株式会社日本総合研究所/日本電気株式会社/株式会社NTTデータ ニュースリリース
http://www.smbc.co.jp/news/j601189_01.html株式会社NTTデータ ニュースリリース
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2016/0412