Facebook、新たなシェアリングツールを発表

米Facebookは現地時間の12日、サンフランシスコで開催した恒例の開発者向けカンファレンス「F8」で、Web上のさまざまなコンテンツをシェアし、エンゲージメントを深めることを可能にする新ツールを発表した。よりスムーズなシェアリングを実現し、サイトやサービスの成長も支援する。

従来、モバイルサイトでFacebookの「Share」ボタンを押すと、ブラウザ上で新しいタブが立ち上がっていたが、今回のアップデートでは「iframe」でシェアダイアログを開くオプションが追加された。これにより、ユーザーは閲覧中のコンテンツから離脱することなく、シームレスに共有が行えるようになる。適用は、Javaスクリプト用のSDKコードを追加するか、「Share」ボタンの設定変更を行いさえすれば可能だ。

「Quote Sharing（引用付きシェア）」では、アプリやWebサイト上で閲覧したコンテンツから、特定の文章部分などを引用して共有することができる。上記のシェアダイアログツールを使えば、iOS版、Android版アプリ、モバイル版、デスクトップ版サイトで動作する。ほかにWebページ上から、簡単にテキストをシェアできる専用ボタンも用意、提供していくとしている。

また「Hashtag Sharing（ハッシュタグシェア）」として、ユーザーがアプリから任意のコンテンツをシェアする際に、関連ハッシュタグを自動的に投稿画面に表示させる機能を追加する。提示されたハッシュタグを付けて投稿するか、削除するかは自由に選択でき、付けて投稿しておくと、Facebook上で話題となっているトピックとそれに興味・関心のある人々をつなぎやすくなるほか、投稿にさらなる関連情報を付け加え、つなげていくことも容易になるとした。

Facebookで活用されている「Save（保存）」ボタンは、外部サイトでも利用できるものとし、チェックしたコンテンツを「保存済みリスト」にまとめておけるようになった。チェックしたアイテムがセールになったり、コンテンツに新たな情報が追加されたりした場合に、その旨通知する機能を備える。

本格化するIoT社会の到来に向け、「Sharing for devices API（IoTデバイス向けシェアAPI）」も公開された。さまざまなIoT機器からシェアダイアログを開くことを可能にするもので、新たなグラフAPIを利用、端末からFacebookにコンテンツをシェアできるようにする。IoTから共有リンクが送られると、専用の短いコードが送り返され、モバイル端末にそのコードが入力されれば、Web用のシェアダイアログへリダイレクト、共有が完了する仕組みになっている。

ほかに、パブリッシャーからの要望に応え、サイトに合わせた美しい表示が行えるよう、Facebook投稿の埋め込みコンテンツにおけるデザイン選択肢を拡充した。ライブ動画埋め込みでは、放映中表示や閲覧数の表示をサポート。コメント埋め込み機能もリリースされ、公開設定で投稿されたコメントは外部サイトに埋め込むことが可能となった。

スパム対策にも有効なコメント管理機能のアップデートや、管理者向けとして「Sharing Insights」の導入、「Sharing Debugger」の改良など、効果測定ツールの強化も発表されている。




Facebook for developers　該当発表記事
https://developers.facebook.com/blog/post/2016/04/12

Facebook　Sharingについて
https://developers.facebook.com/products/sharing/