「WebRTC Chat on SkyWay」公開
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は21日、Webブラウザ間でリアルタイム通信を実現するWebRTC技術を本格的に活用した、国内初となるWebアプリケーションサービスの「WebRTC Chat on SkyWay」を公開、同日より無償トライアル提供を開始した。サイトにアクセスすれば、ユーザー登録なども不要で、簡単に利用できる。
「WebRTC Chat on SkyWay」は、サーバーに履歴を残すことなく、暗号化された通信でプライバシー性の高いリアルタイムチャットコミュニケーションをとることのできるサービス。パソコンやスマートフォンのWebブラウザ間で、ポイントtoポイント(P2P)による映像やデータ通信を実現するWebRTC技術を用いており、従来のサービスのように通信時にサーバーを介することがないのが特徴だ。これにより、リアルタイム性の向上と低コスト化が実現されているという。
また従来のP2P型サービスでは、端末側に専用アプリケーションをインストールする必要があったが、WebRTCではこれも不要で、既存のブラウザを用いるため、サービス開発においても低コスト化が図れる。NTT Comでは、WebRTC技術は、こうした特徴をもつことから、オープンで多種多様なリアルタイムサービスに応用できる可能性が高いとしている。
(画像はプレスリリースより)
より信頼性の高いシステムの実現方式を見出すため、トライアルを実施
公開したビデオ・ボイスチャットサービスの「WebRTC Chat on SkyWay」は、発言内容をサーバーに履歴として残さない、暗号化された通信サービスであるため、安心・安全に利用できる。また一般にP2P型サービスは、違法データの交換に用いられやすいことが懸念されるが、WebRTCではチャット開始・切断時の接続情報は標準的に保存されるため、万一の事態には対応可能となっているという。
利用はサービスサイトにアクセスするだけでOK。まず好きな名前の部屋を作り、部屋のURLをチャットしたい相手にメールなどで知らせる。相手がそのURLにアクセスすれば、ビデオ・ボイスチャットができる仕組みだ。より幅広いユーザーに使いやすく、手軽なリアルタイムサービスとして認識してもらうため、画像や効果音などを用いた直観的仕様としている。
NTT Comでは、今回の無償トライアル提供を通じ、WebRTCサービスを提供していくうえで今後必要となる、サーバーシステムの冗長化や柔軟な拡張方法など、信頼性の高いシステムの実現方式を見出していきたいという。トライアル提供で得られた知見は「SkyWay」へ反映し、可用性の高いWebRTCプラットフォーム機能を順次追加していく予定だそうだ。
このほか同社では、HTML5技術を活用した高品質なアプリケーションやWebサイトを紹介する「HTML5 Experts Works」を21日、同時開設した。HTML5技術の最先端の活用事例を検索することができ、使用されている要素技術で絞り込み検索を行うことが可能となっている。これにより最新技術の採用状況調査も容易に行えるとしている。

NTTコミュニケーションズ プレスリリース
http://www.ntt.com/release/monthNEWS/WebRTC Chat on SkyWay
https://chat.skyway.io/HTML5 Experts Works
http://works.html5experts.jp/SkyWay 紹介サイト
http://nttcom.github.io/skyway/