SDN技術による仮想ネットワークを実現する「OmniSphere」採用
株式会社ストラトスフィアと株式会社ボスコ・テクノロジーズは9日、SDN技術で仮想オフィスネットワークを実現する「OmniSphere」(オムニスフィア)を大阪市立大学大学院工学研究科に提供することを発表した。ボスコ・テクノロジーズと大阪市立大学が共同で進める、将来のネットワークアーキテクチャに関する研究の対象とし、活かしていくという。
現在のネットワークでは、宛先IPアドレスに基づいて転送先を決定しているため、ネットワークの拡大を容易に行うことができた。このことが現在のネットワークの爆発的拡大・利用者増に寄与したことは疑いの余地はない。
しかし、今後もこの方法を維持したのでは、ネットワークに求められる高信頼性・高効率性を実現できないことが、問題点として見出されてきている。そのため新たなネットワークアーキテクチャが求められており、大阪市立大学では、そうした新ネットワークアーキテクチャの実現に取り組むとともに、SDNやCCNに着目、将来の実用可能な手法について研究を進めているという。
「OmniSphere」は「Interop Tokyo 2014」にも出展
ボスコ・テクノロジーズと大阪市立大学は、「SDNを利用したユーザオリエンティッドネットワーク構成法に関する研究」で、研究対象としてストラトスフィアの「OmniSphere」を採用した。ユーザや端末の認証をもとに、仮想ネットワークを動的に構築する機能を評価したことがその理由とされている。
「OmniSphere」は、ストラトスフィアが2013年6月に発表したもの。SDN技術により企業の物理ネットワーク上に仮想L2ネットワークを構築することができるソリューション。導入すると、企業は広域ネットワークを跨いで、PCやスマートデバイスなどの端末、物理サーバおよびクラウドサーバを同一の仮想ネットワークで接続・管理することが可能となる。これまで組織変更などのたびに再構築、再設定していたLANや無線LANのオフィスネットワークを、ユーザの端末認証のみで自動設定でき、企業ネットワークの運用管理を容易にする点で注目を集めている。
なおストラトスフィアでは、この「OmniSphere」を6月11日~13日に幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2014」にも出展するとしている。

株式会社ストラトスフィア/株式会社ボスコ・テクノロジーズ プレスリリース
http://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2014/0609.html株式会社ストラトスフィア ホームページ
http://www.stratosphere.co.jp/Interop Tokyo 2014 公式サイト
http://www.interop.jp/2014/