「honto.jp」のサービスとして年内にもスタート
株式会社ミライトと大日本印刷株式会社(DNP)は2日、公衆Wi-Fi付きのデジタル情報スタンド「PONTANA(ぽん棚)」で、電子書籍を気軽に閲覧・購入できる「honto.jp」のサービスを今年中にも開始すると発表した。書店で本棚から本を手に取るように、リアルな空間で電子書籍の立ち読みや購入が可能になる。
ミライトは、東京オリンピックの開催される2020年に向け、各地で公衆Wi-Fiサービスの普及・整備が進んでいることから、この公衆Wi-Fi導入による集客効果に加え、その場所に訪れた人に直接情報配信を行えるという新しい付加価値をもったツールとして、公衆Wi-Fi機能付きデジタル情報スタンド「PONTANA(ぽん棚)」を開発、今夏から販売を開始する。
この「PONTANA」は、本棚風の大型ディスプレイに陳列して見せ、設置場所に合わせたデジタルコンテンツを、利用者のスマートフォン端末などに提供して持ち歩けるようにすることができるもの。公衆Wi-Fiと組み合わせた提供で、商業施設や企業などにも幅広く活用できると見込まれているソリューションだ。
一方DNPは、多様化する生活者の読書スタイルに応え、読みたい本を、読みたいときに、読みたいかたちで提供できるよう、電子書籍と紙媒体の本をあわせて取り扱い、リアル店舗とネット通販を連動させたハイブリッド総合書店「honto」のサービスを展開している。この「honto」と「PONTANA」が連携し、新しい電子書店サービスが提供されることとなる。
2020年度までに全国5万カ所に設置、エリアごとに適した本の提供も目指す
「PONTANA」を用いた電子書店サービスでは、Wi-Fiエリア内に設置されたタッチ式の大型デジタルサイネージに、まるでリアルな“書店の本棚”のように、電子書籍の表紙が陳列表示される。ユーザーは任意の電子書籍を選び、表紙画像にタッチしさえすれば、専用のビューワアプリがインストールされた手持ちの端末に、その電子書籍データをダウンロードすることができるという。
これで、そのままスマートフォンやタブレットで電子書籍の一部を立ち読みしたり、「honto.jp」から購入したりすることが可能になる。リアル空間で、気になった本を手に取るように、気軽に電子書籍の立ち読みや購入ができるという点がポイントだ。
Wi-Fiサービスとしての付加価値が向上するほか、電子書籍の利用率向上が見込まれる。なおWi-Fi設置オーナーに対しては、電子書籍売上のアフィリエイトなど、新たな収益源化の仕組みも提供していく方針としている。
ミライトとDNPでは、今後年内にサービスを開始し、2020年度までに全国5万カ所への「PONTANA(ぽん棚)」設置を目指していく。さらに将来的には、DNPが電子書店およびリアル書店で培ったノウハウを活かし、Wi-Fiの設置場所やユーザーの特性に応じた電子書籍の品揃え、陳列方法を工夫、Wi-Fiエリアごとに最適な本の提供も行っていく方針だ。
(画像はニュースリリースより)

株式会社ミライト/大日本印刷株式会社 ニュースリリース
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