「ヤマレコ」と「山と高原地図」による登山プランニングサービスが誕生
登山地図シリーズの「山と高原地図」を発行する株式会社昭文社と、登山専用のSNS「ヤマレコ」を提供する株式会社ヤマレコは29日、しっかりとした登山計画を簡単に立てることができるプランニング機能「ヤマプラ」を共同開発し、「ヤマレコ」内で提供を開始したと発表した。
2013年に富士山が世界文化遺産に登録されたことなども後押しとなり、近年は多くの幅広い人々が登山を楽しむ、登山ブームが続いている。その流行も一過性のものではなく、定着してきた感があるといえるだろう。
だがその一方で、ブームとともに山岳遭難は年々増加している。昭文社によると、警察庁の統計で昨年の山岳遭難事故は2,293件に上り、統計が残されている1961年以降では最悪の数字になったそうだ。
山岳遭難の主な原因は道迷いだが、不十分な装備や経験不足、天候の急激な変化に対応しきれなかったこと、体力的に無理なコース設定がなされていたことなども挙げられている。ここから、遭難を未然に防ぐには、装備面、体調面、さらには状況を正しく判断する力などがカギとなるが、余裕のある安全な登山計画をしっかりと事前に立てておくことも非常に重要であると考えられるため、今回「ヤマプラ」を開発したという。
ポイントを選択すれば登山ルートの作成や所要時間チェックが簡単に可能、提出用の登山計画書作成も
「ヤマプラ」では、各登山コースに設定されているポイントを選択していくだけで、手軽に登山ルートを作成することができる。ルート作成のやり直しや、別ルートとの比較も容易にでき、ポイント間の所要タイムや全行程にかかる時間の表示にも対応するため、山行行程をリアルに想像しやすい仕組みとなっている。
山行計画機能とも連動しており、作成ルートに日程や連絡先など必要事項を追加設定すると、提出用の登山計画書もすぐに作成できる。こうした登山計画書を家族や登山口ポスト、職場などに提出しておけば、万が一遭難した際にも、捜索における重要な手がかりとなる。
地図と登山情報においては、昭文社の「山と高原地図」が用いられており、同シリーズラインナップ全59点に掲載されている約1,500の山におけるプランニングが可能となっている。
「ヤマレコ」は、登山・ハイキングなどを趣味とする人向けのSNSサイト。登山時の写真やGPSログによるルートを共有する山行記録機能などを中心に提供している。
(画像はニュースリリースより)

株式会社昭文社 ニュースリリース
http://www.mapple.co.jp/mapple/news/2015/07ヤマレコ 「ヤマプラ」
http://www.yamareco.com/yamapla/