非接触リーダライタからの給電だけで表示書き換えが可能!
凸版印刷株式会社は16日、従来品に比べきわめて小さなサイズでありながら、非接触リーダライタからの給電だけで表示書き換えができる電子ペーパー表示機を試作したと発表した。縦34mmx横52mmx厚さ7mmという小ささで、2015年8月現在、国内最小であるという。
かつての企業における物流、物品管理業務では、紙やバーコードを用いた管理手法が一般的だったが、近年では業務負荷の軽減や消耗品削減、コスト削減などの観点から、電子ペーパーを使った表示機が導入されるケースも増えている。今後はとくに、バッテリーレスでありながら、表示書き換えが可能な電子ペーパー表示機が主流になっていくものと予測される。
これまでに用いられてきた電子ペーパー表示機は、カードサイズ程度のものが多かったが、管理する対象物によっては、取り付け可能な場所が限定されるなど、より小さな表示機を求める声も多い。
しかし、単純に受電・通信用アンテナのサイズを小さくし、小型化しただけでは、受電効率が低下し、十分な利便性を発揮できなくなることから、新たなソリューションが必要とされてきていた。
RFIDの開発・製造技術を活かして小型化に成功!
そこで凸版印刷では、同社がこれまでに培ってきたRFIDの開発・製造技術を活かし、従来実現が難しいとされてきた受電・通信回路の小型化技術を新たに確立。ごく小型でありながら、受電効率も維持したバッテリーレスの電子ペーパー表示機を試作することに成功した。
一般的なISO/IEC 14443 Type Aに準拠した非接触型リーダライタからの無線給電で表示の書き換えが行え、一度表示した内容をバッテリーレスで保持することができる。表示画面は、ドットマトリクス型の1.44インチ電子ペーパーディスプレイとなる。画素数は128x96ドット。
凸版印刷では、こうした小型バッテリーレス電子ペーパー表示機について、今後もさらなる小型化や、ニーズに応じた各種サイズの製品化に取り組むとともに、資産管理、工程管理、状態管理といった実際の利用シーンを想定し、開発を進めていくとしている。
なおこの試作機は、9月16日から18日まで、東京ビッグサイトで開催される「第17回 自動認識総合展」のトッパンブースで展示・公開される。
(画像はニュースリリースより)

凸版印刷株式会社 ニュースリリース
http://www.toppan.co.jp/2015/09/newsrelease150916「第17回 自動認識総合展」 公式サイト
http://www.autoid-expo.com/tokyo/