米広告系業界ニュースサイトが報じる
Googleの運営する無料動画投稿サービスの「YouTube」が、一部で有料のプレミアムチャンネルを設ける課金制のサービスを提供する準備を進めているという。米広告系の業界ニュースサイトAdvertising Age(Ad Age)が29日に報じ、波紋を広げている。
この情報は、複数の関係筋から得られたものだそうで、それによると、YouTubeは、すでにサイト内の人気チャンネル制作サイドに、料金を支払ったユーザーだけが視聴することのできる、課金制チャンネルの運営企画案を出すように依頼しているという。視聴料金は1カ月当たりで1ドルから5ドル程度を見込んでいるようだ。
YouTubeでは、コンテンツライブラリやハウツー動画、ライブイベント放送などの動画でも、有料課金制スタイルを導入するか検討を進めているようだという。
(「YouTubeについて」より参考イメージ画像)
広告収入のみから路線変更?利用は根づくか
今回の課金制導入が事実実行されれば、これまで基本的に広告収入のみを収入源としてきたYouTubeとしては、かなり大きな路線変更となるだろう。だが、導入されたとしても、まずはごく少数のチャンネルで試験的に行われるものにとどまるとみられている。
収益に関しては、現在広告収入において、YouTube側45%対コンテンツ保有側55%の割合で折半されるケースが主流となっているが、Ad Ageは、課金制の有料チャンネルでも、ほぼ同様の割合で売り上げが分配される可能性が高いとも報じている。
しかしYouTubeは、これまで“無料で楽しめる”が当たり前のものとして根づき、人気を獲得してきたサービスであるだけに、課金制サービスが根づくかどうかは疑問も残るところだ。今後の動きが注視される。

Ad Age
http://adage.com/article/digital/YouTube
http://www.youtube.com/?gl=JP&hl=ja