東京農工大学の研究グループが開発で話題
国立大学法人東京農工大学の研究グループが開発した、画面から匂いを感じることができるという「嗅覚ディスプレイ」が話題を集めている。表示された画像から、いい香りが漂ってきて「うわぁ美味しそう!」といったフィクションの世界のような体験も夢ではないようだ。
このディスプレイは、同大学の石田寛准教授と松倉悠特任助教らの研究グループが開発したもの。ディスプレイの四隅にジェル状のペレット剤とファンが備え付けられており、ここから画面に表示されたものの香りを発生させるという仕組みだ。
新感覚広告や展示における利用などで期待
このユニークなディスプレイは、同大学の「大学サイエンスフェスタ」における体験コーナーでも、ゲームと連動して匂いが感じられるものとして披露され、人気を集めたという。
現在のシステムは、モモやリンゴなど、1回につき1種の匂いをポンプで送りだしているスタイルだが、次のステップとして、プリンタのようにカートリッジを組み込んで、簡単に発生させる匂いを交換できるように改善する方針だそうだ。
将来的には、新感覚の特殊広告や、美術館などの展示への応用が利用シーンとして考えられているという。誰もが一度は夢見たことがありそうな、おもしろい技術だ。今後の展開にも期待したい。

東京農工大学
http://www.tuat.ac.jp/index.html