苦学生のニーズから生まれたカメラ
レンズを購入するための資金を工面できない苦学生が個人で使用するためのレンズを自作した。しかし、そのカメラがに手のひらにすっぽり収まる極小サイズであったため、現在、世界中からの注文が殺到していると4月3日にBBCが伝えた。
現在も口コミで広がる人気ぶり
12メガピクセルのそのカメラは、長さが4cm、高さ2cm、高品質の画像やHDビデオを撮影することができ、USB接続で充電できるリチウム電池を内蔵している。
ダッシュさんは子供の頃から写真を愛好しており、フィルムカメラのみを使用してきた。数年前、友人がダッシュさんに一眼レフを贈ったが、それに合う魚眼レンズはたいへん高価であったため、学生であるダッシュさんには手が出なかった。そこで自身の古いカメラの部品を再利用して自作するアイデアに至った。
通常のデジタルカメラとは異なり、ファインダーや液晶スクリーンを搭載していない。そのためプレビューで確認をすることができない。ダッシュさんはフィルムカメラのように写真が出来上がってから仕上がりを確認する驚きを体験することができるけれど、その方法では学生の経済事情に合わないとしてデジタル化することにした。
ダッシュさんの製品を最初に見た友人たちは、彼らも手に入れたいと殺到しダッシュさんを驚かせたそうだ。ダッシュさんは2月にウエブサイトを通して資金を集め、500台限定で注文の受付を始めたが、発表してわずか1カ月で300近い注文を獲得した。極小カメラは飛行機の愛好家やスポーツファンに人気があり、現在も口コミで世界中に広がっているそうだ。
気になる価格は65ポンド(約9,500円)である。
英国では学生自身が大学費用を借金することが多いが、ダッシュさんは数年にわたる自身の借金をカメラ製作により見事4週間で完済した。

BBC
http://www.bbc.co.uk/