今後の成長を見込み業務提携
日本電信電話株式会社(以下「NTT」)と株式会社ドワンゴが29日、それぞれのもつサービスの進化、より効率的なサービス提供を図ることを目的とした、業務提携を締結することで合意したと発表した。niconicoにおけるサービスを中心に、その高度化を進めるほか、具体的な検討テーマごとに共同研究や共同実験を行っていくという。
NTTの研究所は、情報通信分野における総合的な研究開発拠点として、革新的コミュニケーションサービス、次世代情報ネットワーク基盤技術、新原理・新部品を生み出す先端基礎研究等、幅広くICT先端技術の研究開発を行っている。
ドワンゴは、総合エンターテインメント企業として、ニコニコ動画、ニコニコ生放送からなる「niconico」サービスの提供・運営、ニコファーレのサービス展開など、動画共有を中心とした多様なサービスで、大規模なトラヒックを扱う企業となっている。
動画検索や新しい視聴方法などでユーザ体験向上目指す
両社はそれぞれの強みを生かし、NTTの研究適用領域を拡大し、サービスに還元するかたちで提携による活動を進めていく。まず、NTTの研究所がもつメディア・UI/UX技術の実証を通じ、niconicoにおけるサービスやUI(ユーザーインターフェース)の高度化を図るといい、動画閲覧時の動画検索や、新たな動画視聴方法の提供、サービスと音声認識技術の連携などで、革新的なユーザ体験を実現させていくとしている。
また、NTTの研究所がもっている、ネットワーク・通信サービス品質評価技術や独自のノウハウを用いて、実際のユーザ体感に基づき、提供するサービスの品質を、ネットワークや端末・アプリケーションなど、あらゆる面でトータルに最適化することで、これまでにない高品質な利用環境が確立されるよう目指していく方針という。
両社は、今後将来的にさらなる拡大が見込まれる、映像コンテンツとソーシャルサービス分野の高品質化、低コスト化に必要不可欠なネットワーク技術の高度化に向け、積極的に検討を進めていくとしている。
なお、今回の業務提携とともに、NTTがドワンゴの株式10200株(保有比率4.99%)を、既存株主のエイベックス・グループ・ホールディングス株式会社から約50億円で取得することを決議したと発表されている。株式取得予定日は8月2日。

NTT持株会社ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news2013/株式会社ドワンゴ
http://info.dwango.co.jp/