素材をつなぎ合わせるだけだから簡単!
ヤマハ株式会社は7日、メロディー素材をつなぎ合わせるだけで、知識や経験がなくても簡単に“ボカロ曲”を作ることができるアプリ「VOCALOID first」をリリースした。iOS向けアプリで、App Storeより無料でダウンロードできる。
この「VOCALOID first」は、誰にでも簡単に合成音声によるボーカル付きの楽曲、いわゆる“ボカロ曲”とよばれる楽曲コンテンツを制作できるアプリで、開発にあたっては、音楽ユニット「元気ロケッツ」のプロデュースやメディアデザイナー・ゲームクリエイターの活動で知られる水口哲也氏を迎えている。
ヤマハでは、2010年からiPadやiPhoneでボカロ曲を制作できる「iVOCALOID」シリーズを発売しているが、こちらは音程や音の長さを音符単位で入力し、メロディーを制作していく本格的な制作スタイルをとっている。今回リリースした「VOCALOID first」では、より簡単に表現・制作の楽しみを感じてもらえるようにし、その裾野を広げることを目指しているといえる。
(画像はニュースリリースより)
イメージ通りにどんどん制作!
「VOCALOID first」では、メロディーや歌詞などの素材集である「楽曲テーマ」をまず選択してから制作に入る。「はじめてのボカロうた」「サラリーマン侍 テクノ川柳」などさまざまな世界観のテーマが提供されており、事前にそれぞれのテーマのサンプル曲を視聴することが可能なので、イメージに合ったものを選択しやすい。
テーマを決めたら、メロディー素材をブロック単位でどんどん並べていけばOK。素材パーツは入れ替えや削除といった編集をあとからでも自由に行えるほか、音の高さを音符単位で変更することもできるので、楽曲の微調整が可能だ。
また、音符を複数選択すると、楽曲テーマにそった歌詞の自動提案も受けることができ、その候補となる歌詞言葉を選択していくだけで、ボカロ曲を作ることもできる。もちろん歌詞の自由入力も可能だ。自動提案機能による歌詞とオリジナルの歌詞を組み合わせて完成させるという使い方もできるだろう。
なお、このアプリの歌声には、リアルな滑舌と、伸びのあるロングトーンに定評がある、日本語女声の歌声ライブラリ「VY1」を採用している。
完成した楽曲は簡単に共有可能
こうして完成した楽曲コンテンツは、オーディオファイル(m4a形式)としてメール送信でき、友人などと手軽に共有して楽しめる。
「楽曲テーマ」には、それぞれにあった伴奏音を含む「メロディー素材」、「歌詞候補ワード」、「背景画像・サムネイル」が含まれている。あらかじめ3種類は無料で提供されているが、アプリケーション内から有料で追加購入できる楽曲テーマもある。楽曲テーマは今後随時追加予定といい、より幅広い世界観での制作が可能となりそうだ。

ヤマハ株式会社 ニュースリリース
http://jp.yamaha.com/news_release/2013/VOCALOID 公式サイト
http://www.vocaloid.com/App Store : VOCALOID first
https://itunes.apple.com/jp/app/vocaloid-first/id647806795