糖尿病患者の毎日をサポート
米Googleは現地時間16日、「スマートコンタクトレンズ」を試作し、本格的なテストを実施中であることを明らかにした。糖尿病患者がより簡単に血糖値を測定できるようにするもので、従来のように指先から採取した血液などからではなく、涙で血糖値を測ることができる仕組みとなっているという。
世界の人口のおよそ19人に1人と罹患者も非常に多く、国際的に大きな問題となっている糖尿病は、一度発症すると、日常生活にさまざまな困難を生じる。適切な血糖値コントロールのため、頻繁に指先などから血液を採取、専用器具で測定しなければならないほか、食事制限、運動といった生活療法の実施、さらに重篤な場合はインスリン注射を日々行う必要が出てくる。
血糖値のコントロールがうまくいかず、急激な低血糖状態となる危険もあり、そうした場合には、すみやかに糖を補給しなければならない。このように糖尿病は患者のQOL(Quality of Life)を著しく低下させてしまうことが知られている。
(画像は公式ブログ発表記事より)
実用化に向け、FDAとの話し合いなども進める方針
Googleが試作した「スマートコンタクトレンズ」は、2つのソフトコンタクトレンズからなる層の間に、無線チップとセンサーが埋め込まれており、涙に含まれるブドウ糖量を計測することができる。1秒に1回の計測が可能で、血糖値が急激に変化した場合に、LEDの光で警告する機能の搭載も視野に入れている。
この「スマートコンタクトレンズ」事業は、Googleの先進的開発プロジェクトの1つとして積極的に進めていく方針で、すでに試作品の改良に向けた複数の臨床研究も完了している段階にあるとされている。
今後は米国食品医薬品局(FDA)との話し合いや、パートナー企業の模索など、実用化に向けた具体的な活動を行っていくそうだ。

Google Official Blog 該当記事
http://googleblog.blogspot.jp/2014/01/