スマホ時代の“縦型”でYouTubeに対抗
米Facebook傘下のInstagramは現地時間の20日、より長尺の動画を視聴・投稿できる新サービス「IGTV」を発表した。同社がサンフランシスコで開催したイベントで言及されたもので、すでにiOS向け/Android向け専用アプリの提供が開始されている。なおこの「IGTV」は専用アプリからの利用だけでなく、通常のInstagramアプリからも利用できる。
従来のInstagramでは、動画機能もサポートされていたが、その尺は最長60秒と短く、あくまでもシンプルな画像共有の延長にあった。だが今回ローンチされた「IGTV」であれば、15秒~10分の動画を投稿することができる。多くのフォロワーを有する認証済みアカウントユーザーならば、PCからの投稿で最長60分の動画もアップロードできるという。
最大の特徴は、スマートフォンでの視聴に特化した“縦型動画”仕様となっている点で、もともとPCベースから誕生した“横型動画”のYouTubeなど、先行する動画投稿・共有サービスとの差異化を図る。
TVのようにもっと気軽&楽しく!
「IGTV」は、その名称がInstagram版TVを思わせることからも分かるように、モバイル世代のTVを意識しており、より気軽に、クリエイティビティあふれるInstagramユーザーらの動画コンテンツを誰もが楽しめるよう設計された。
ユーザーが専用アプリを開くと、「For You」としておすすめ動画か、前回視聴していた動画の再生がすぐにスタートする。検索機能も用意されており、これを用いることもできるが、視聴したいコンテンツを主体的に検索する必要がなく、つければ何かが流れているTVのように、ごくシンプルなスタイルで楽しめる。
スワイプアップすると「For You」のほか、「Following」、「Popular」、「Continue Watching」といったメニューが現れるので、このジャンル切り替えを使って、他のさまざまな動画コンテンツをザッピング、視たいものを探すことが可能だ。クリエイターのアイコンをタップすると、その投稿コンテンツにチャンネルとしてアクセスし、視聴を開始することもできる。
視聴動画にLikeやコメントを付すことも可能で、双方向のサービスとして楽しめる点などは、Instagramと変わらない。ダイレクト機能で友だちと共有もできる。現時点では、事前に作成・編集して完成した動画をアップロードする仕様となっているが、将来的にはライブ動画もサポートしていきたいという。
Instagramサービス上では、動画がホーム画面上部に丸いサムネイルで表示されるようになっており、コンテンツ自体へのアクセスはタイムラインから行う。
同社は今回のイベントで、Instagramの月間アクティブユーザー数が10億を突破したことも明らかにした。新サービスの「IGTV」がさらに成長を加速させるものとなるか、今後が注目される。
(画像はプレスリリースより)

Instagram 公式ブログ発表記事(プレスリリース)
https://instagram-press.com/