ADWが開設、ベンチャー3社がオフィス入居を決定
収益不動産の販売や賃貸事業などを手がける株式会社エー・ディー・ワークス(ADW)は6月1日、不動産テックサポートオフィス「AD-O Tech Lab」を開設すると発表した。自社開発オフィスビルのワンフロアを活かしたプロジェクトで、不動産テックベンチャーに活用を促し、同社グループ事業とのコラボレーションを進めるとしている。
「AD-O Tech Lab」は、ADWグループが不動産テック戦略の第2弾事業と位置づけ、東京・渋谷区にある「AD-O 渋谷道玄坂」の2階フロアで展開させるもの。さまざまな分野のベンチャー企業を広く支援し、保有物件をシェアオフィススペースとして提供、運用する事例は多くみられるが、このように入居対象を不動産テック事業者に限定し、自社既存事業とのコラボレーションをも視野に入れて実践するケースは珍しい。
ちなみにADWの不動産テック戦略第1弾は、2016年11月に100%子会社として新設した株式会社スマートマネー・インベストメントによる、小口化投資商品プラットフォーム事業サイトの「みんなの投資 online」運営で、同サイトは、株や債券などはもちろん、不動産投資やオルタナティブ投資、クラウドファンディングなど幅広い資産運用のトレンド情報を発信し続けている。
新たな可能性を拓く不動産テックコラボに期待
今回「AD-O Tech Lab」に入居することを決めたのは、3事業者。2013年5月に創業した株式会社GFLと2016年10月創業のクラウド・インベストメント株式会社、2007年1月創業で福岡市博多区を本拠地にもつ株式会社プリンシプルだ。
GFLは、一般消費者が住まいに対して個々に抱いている曖昧な嗜好をAIによって可視化、最適な物件セールストークを自動生成するサービスを開発して提供していることで知られる。
クラウド・インベストメントは、実物不動産や不動産ファンドを中心とした投資型および融資型のクラウドファンディング事業を手がけるベンチャー。投資家の募集や管理はもちろん、サービスサイトの運営も担い、パートナー企業のニーズに合ったファイナンス・プラットフォームの提供を進めている。
プリンシプルは、月々の料金がワンコインからとごく手軽なホームセキュリティサービスをはじめ、新しいIoT関連サービスを展開。従来の高額なホームセキュリティは導入ハードルが高いと感じていた賃貸居住者や、これを付加価値として入居率向上を目指す賃貸物件オーナーへの提案を行っているという。
ADWは今後、この3社との協業からも不動産テック領域の新事業を生み出していく方針で、今後の成長が期待される不動産テック市場の活性化と新たな価値の創造に努めていくとした。
(画像はプレスリリースより)

株式会社エー・ディー・ワークス プレスリリース
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