2次創作物公式流通PF形成を目指す!第1弾は「Ingress」
端末のカメラを用いて簡単に出品・取引が行える、スマートフォン向けフリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリは13日、2次創作物の公式流通プラットフォームを構築すべく、新たな取り組みを開始したことを発表した。第1弾として、人気の位置情報ゲーム「Ingress」を提供するNiantic, Inc. と業務提携し、「Ingress」の2次創作物公式売買をスタートさせた。
この2次創作物における公式販売は、2次創作物を販売する出品者と、購入者の間にメルカリが入り、権利者と2次創作物流通に関する限定的なライセンスとロイヤリティ設定の契約を交わして、売買を正式に認められたものにするというもの。
メルカリが取引成立時に、権利者へライセンス許諾料を支払い、「メルカリ」上での2次創作物売買を公式認定されたものとして可能にする。権利者は保護・管理された正しいライセンス利用のもと、広くユーザーの自由な創作活動を推奨できるようになり、出品者や購入者は、好みの2次創作物を公式に安心してやりとりできるようになる。
他の権利者にも幅広く呼びかけ中、今後はさらに取り組みを推進する方針
第1弾として2次創作の公式売買が可能になったNiantic, Inc. の「Ingress」は、世界で1,500万ダウンロードされているという人気のスマートフォンアプリで、端末のGPS等を用いた位置情報を使い、リアルな場所を訪れながら、自分の陣地を広げていく、拡張現実技術を活かした陣取りゲーム。リアルとサイバーゲーム空間の融合が図られた新感覚ゲームとして、多くのファンをもつ。
ユーザーのコミュニティ活動が活発である点も特徴的で、ファンユーザーによる2次創作物交換の頒布会などが、過去にも定期的に開催されてきた。Niantic, Inc. においても、ユーザーのガイドラインにそった非営利的表現活動として、2次創作物の制作を支援してきたが、第3者への頒布で金銭的対価が生じる場合、営利性の判断が難しくなっていたという。
今回のメルカリとの提携で、「メルカリ」アプリ内に設けられた「Ingress」専用カテゴリへ出品される2次創作物について、Niantic, Inc. はその作成と販売にかかる限定的なライセンスを付与、商品売り上げからライセンス対価として10%のロイヤリティを受け取って、流通を公式に認めることとなった。ただし健全なやりとりを維持していくため、Niantic, Inc. が不適切と判断したものについては、ライセンスの取り消しや削除、注意などがなされる。
メルカリは、これまでに権利者保護プログラムを提供し、200以上の権利者と協力体制を築くなど、知的財産権を侵害する商品の削除などを行ってきた。今後は公認された健全な2次創作物流通プラットフォームの構築を目指し、クリエイティブな文化と安心・安全な取引環境を支えていけるよう、取り組みを進めていきたいとしている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社メルカリ プレスリリース
https://www.mercari.com/jp/info/20160613_ingress/