異なるクラウドストレージに分割保存して安全性をアップ!
株式会社エーティーワークスは15日、株式会社イノベーション・ファームと分散PortKey技術のライセンス提供に関するOEM契約を締結し、秘密分散技術でデータを複数に分割、異なるクラウドストレージを活用して安全に保存できるようにする専用アプライアンス機器の「Store-Box Air」を開発したと発表した。9月28日より提供を開始する。
「Store-Box Air」は、オフィスや施設内など任意の場所に設置するだけで、秘匿性の高い機密情報や重要データをクラウドからオンプレミスまで、保管先の環境を問わず、安全なかたちで保管できるようにする省スペースセキュリティアプライアンスサーバー。
搭載されている秘密分散技術で3分割されたデータは、元データをきわめて細かな部分で分解しており、分割されたそれぞれのピースだけでは、オリジナルを復元するための十分な情報を持ち得ていないほか、どれもが全く異なった情報の持ち方をしているため、絶対に原本データを復元することはできない仕組みになっているという。
ピースが欠けても、機器の故障・消失が生じても、データは復元可能!
また、万が一分割されたひとつのピースがなくなってしまっても、分割時に各データファイルで冗長性を持たせているため、残る2つのピースを合わせれば、元のデータを完全に復元することができる。
さらに「Store-Box Air」の機器故障が発生したり、大規模災害などで機器が消失・破損したりしてしまっても、再び安全な場所へ「Store-Box Air」を設置すれば、3分割してクラウドストレージに保存されたデータを用い、元のデータを復元することが可能だ。
近年、企業や公的機関、医療機関などが取り扱うデータは、秘匿性の高いもの、個人のプライバシーに関わるものが増えているほか、量自体も増加の一途をたどり、さらにそれらデータを保存すべき期間も長期化してきている。
一方でこうしたデータの価値が増大するに伴い、サイバー攻撃の被害が拡大している。また大規模災害・天災などで貴重なデータが数多く消失するケースも年々増えてきている。こうした状況に対し、企業や団体はストレージ機器の購入・設置や維持管理・運用を迫られるが、今後はさらにこれらの手間とコストが重くのしかかってくると考えられる。よって、管理・運用コストを削減しながら、データ漏洩や消失のリスクを最小化、安全に保管できる仕組みを確保することが急務といえる。
「Store-Box Air」は、データの保存先も含めてサービス提供されるため、導入しやすい。データ保存先は、株式会社IDCフロンティア、さくらインターネット株式会社、ニフティ株式会社の3社が提供するクラウドストレージとなる。
データはこれら事業者の国内データセンター3拠点に、単独では復元できないかたちで分割保存される。物理的な拠点も分散して、BCP対策も徹底、より安全に重要なデータを保管することが可能になる仕組みだ。利用料金も月額28,000円~と検討しやすい。
エーティーワークスでは今後、中小企業などが直面するマイナンバーなどが含まれた機密情報の取り扱い・保管に関するソリューションを皮切りに、建設現場や設計事務所などで使用される建設図面などのデータ、医療施設の診療・医療画像データ保管なども含め、ソリューション展開させていくとしている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社エーティーワークス プレスリリース
https://www.atworks.co.jp/info/pressrelease20160915/