日本の音楽シーンを変えるか?やっと登場の「Spotify」
世界最大級のサブスクリプション型音楽ストリーミングサービス「Spotify」が29日、ついに日本国内でのローンチを決めたとするプレスイベントを開催、サービスの上陸を正式に発表した。待ちに待っていた音楽ファンも少なくない本命サービス「Spotify」の上陸で、今後どのような市場変化が生じるか注目される。
「Spotify」は2006年にスウェーデンで創業され、2008年に音楽配信サービスをスタート。現在世界60カ国で展開し、1億人以上といわれるアクティブユーザー、4,000万人超の有料会員を抱えている。登録楽曲数も4,000万曲以上と膨大だ。この膨大な楽曲をiOS端末やAndroid端末といったモバイル、タブレット、WindowsおよびMacのデスクトップで好きなだけ楽しめるほか、新たにPlayStation 3とPlayStation 4からも視聴できるようになっている。
「Spotify」の大きな特徴として、まず広告表示を受け入れれば無料でサービスを利用できるという点がある。日本版サービスでもこのフリーミアムサービスは提供されるといい、日本国内の音楽配信サービスとしては、初の“フリーミアム”になるとされている。
まずはエントリー制でスタート、歌詞表示は先行リリース
「Spotify」の2つ目の特徴として、ユーザーの好みやその場の雰囲気に合った楽曲のレコメンデーション機能などが充実している点が挙げられるが、日本版サービスでも海外・国内の多彩なプレイリストを用意、人気プレイリストやおすすめ、チャートとして提供していく。
ユーザーが自分でお気に入りの楽曲を集めたプレイリストを作成し、LINEやSNSで友人らと共有することも可能だが、視聴履歴に基づいて自動的に生成される「Discover Weekly」と「Release Radar」も利用可能だ。
「Discover Weekly」は、ユーザー好みの楽曲をキュレートし、毎週月曜日に更新、提案するプレイリスト機能で、「Release radar」は、新曲楽曲のなかからおすすめを届ける毎週金曜日更新のプレイリストとなる。これらを活用することで、ユーザーはこれまで出会うことのなかった音楽やアーティストを発見、新たな世界を獲得できるとされる。
日本市場への参入にあたり、新機能としてモバイルでの歌詞表示機能を先行してリリースすることも発表された。ランニング時に走っているペースに合わせて楽曲を聴ける機能や、ゲーム音楽も充実させるという。サービスは無料版の「Spotify Free」と、月額980円の「Spotify Premium」で展開する。
「Spotify Free」は、ストリーミング配信の楽曲間に広告が挿入されるモデルだが、チャート表示やプレイリスト視聴など、基本的な機能は利用できる。有償版の「Spotify Premium」にグレードアップさせると、広告はなくなり、より高音質な状態で楽曲を楽しめる。オフライン再生にも対応し、楽曲をダウンロードして、いつでもどこでも視聴できるようになる。
「Spotify」の創業者でCEOのDaniel Ek氏は、ユニークな文化をもつ日本でサービスを開始できることをとてもうれしく思うとし、音楽体験への革新をもたらして、世界中のアーティストと日本の音楽ファンを、日本のアーティストと世界のオーディエンスをつないでいきたいとコメントした。
「Spotify」では、まず公式サイトをオープン、メールアドレスを登録すると、招待者として専用の利用コードが送付されるエントリー制でサービスをスタートさせている。
(画像はプレスリリースより)

Spotify プレスリリース
https://news.spotify.com/「Spotify」 公式サイト
https://www.spotify.com/jp/invite/