音声認識技術活用のリアルタイム翻訳機能が登場
株式会社ブイキューブは4日、同社の提供するWeb会議サービス「V-CUBE ミーティング」において、自動音声リアルタイム翻訳機能のベータ版提供を開始したことを発表した。11言語による発話音声を認識し、50言語以上の言葉へと翻訳することができる。
追加搭載で公開されたリアルタイム翻訳機能では、「V-CUBE ミーティング」を用いてWeb会議を行っている最中の各人における発話内容とその翻訳内容が、画面上にリアルタイムでテキスト表示されるようになる。これにより、国際間で行う会議や打ち合わせ、研修などでも、参加者による円滑なコミュニケーションが実現されるとしている。
ブイキューブによると、近年ビジネスのグローバル展開が進み、多言語でWeb会議サービスを用いる顧客が増加、自動音声リアルタイム翻訳へのニーズも高いと判断されたことから、この機能を開発し、実用化に向けた検証を進めるため、今回「V-CUBE ミーティング5」を契約・利用中のユーザーに対し、ベータ版として無償提供することを決めたそうだ。
翻訳テキストの保存にも対応、スムーズな国際Web会議が実現!
自動音声リアルタイム翻訳機能により、Web会議中の発話内容がリアルタイムでテキスト化され、画面に表示されるほか、指定した言語への翻訳結果も合わせて示される。接続拠点ごとの発話が個別にテキスト化されるため、発言内容の認識も容易で、会話を聞き逃したときや、音声を聞くことができない環境にあるとき、やむをえずいったん離席した際など、その間の内容をテキストでチェックし、話題に追いつけるようにするといったこともできるようになる。
リアルタイムに翻訳されたテキストがあることで、母語の異なる人々の間で行われる外国語会議で生じやすい意思疎通への不安・心理負担も軽減され、会議を密に行いやすくなり、グローバルなコミュニケーション効率の向上と企業の競争力向上にも寄与すると見込まれる。
これまで、同時通訳サービスを導入してきた企業では、その費用を削減できるほか、同時通訳者と発現を交代しながら会話することで生じるタイムラグ、通訳による会議途切れを解消することが可能だ。
音声認識可能な入力音声は、日本語・中国語(北京語・台湾)・アラビア語・スペイン語・フランス語・ロシア語・英語・イタリア語・ドイツ語・ポルトガル語の11言語。音声テキスト、翻訳テキスト表示でサポートする言語は、50言語超に及ぶ。
この機能を用いて実施されたWeb会議中に表示された翻訳前の音声テキストと翻訳テキストは、自動的に保存される仕組みとなっており、会議終了後にテキストファイルとしてダウンロードすることもできる。会議の内容を振り返ったり、議事録を作成する際のデータとして活用したりすることができ、資料としても重宝するだろう。
なお機能実現においては、音声認識と自動翻訳のエンジンに、大手金融機関やコールセンター、官公庁などへの導入で豊富な実績を持つ株式会社アドバンスト・メディアの音声認識技術「AmiVoice」と、ディープラーニング手法で大量の言語テキスト変換を機械的に学習させ、より自然な自動翻訳を実現するマイクロソフトの「Microsoft Translator」が用いられている。
ブイキューブでは今後、より高い精度での音声認識と自動翻訳を実現させるため、3社での技術協力による機能開発・改善を進めていくとした。
(画像はプレスリリースより)

株式会社ブイキューブ プレスリリース
https://jp.vcube.com/NEWS/release/20161104_1130.html自動音声リアルタイム翻訳機能 詳細案内ページ
https://jp.vcube.com/