認証印刷「SecurePrint!」と顔認証エンジン「NeoFace」が連携
株式会社シーイーシーと日本電気株式会社(NEC)は7日、顔認証セキュリティ分野で協業することを発表した。シーイーシーの認証印刷ソリューション「SmartSESAME SecurePrint!」と、NECの顔認証エンジン「NeoFace」の技術を応用した新ソリューションを提供していく。
近年、官公庁や自治体では、マイナンバー制度の本格運用開始に備え、住民情報を取り扱う窓口端末のセキュリティ強化を図るべく、ICカードや生体情報などを組み合わせた2要素認証の導入を進めている。一方で、NPO 日本ネットワークセキュリティ協会の調べによると、官民問わず情報漏洩の発生割合が最も高いのは、紙媒体経由であり、これが全体の51.4%を占めているという。
印刷紙媒体の放置による情報セキュリティリスクに対しては、これまでのICカードによる認証印刷ソリューションでの対応がなされてきたが、シーイーシーとNECではこれに加え、さらなる利便性とセキュアな環境構築を目指し、顔認証による認証印刷ソリューションを連携して開発、提供することを決めた。
PCからの指示後、出力機器の前で顔認証でプリントアウト
今回提供を開始した新ソリューションは、「NeoFace」のテクノロジーを複合機・プリンタにおける認証印刷制御を行う「SecurePrint!」向けに最適化と軽量化を施し、高いセキュリティ性を維持しながら、スムーズかつ正確なハンズフリー認証でプリントアウトできるようにしたもの。
まずPC上で紙媒体への印刷が必要なデータを選択、出力機器への印刷指示を出す。その後、出力機器である複合機・プリンタのもとへ印刷を実行する人が向かい、傍らに設置したカメラへ顔をかざす。すると本人認証が実行され、完了すると、その人が指示をかけた対象データのみがハンズフリー印刷されるという。
ソリューションの参考価格は、複合機やプリンタが10台程度の場合、ネットワークカメラ1台や「SecurePrint!」の1ライセンス、初年度ライセンス費用などの合計で100万円程度になる見込みだ。なお、2年目以降も継続利用する場合は、別途ライセンスの年間利用料が発生する。
シーイーシーとNECでは今後、両社で協力して官公庁や自治体をはじめ、金融業界、保険業界などとくに機密性の高い個人情報を取り扱う企業などへサービスを販売、市場開拓を進めていく方針だ。またNECではこの新ソリューションを、自社のページプリンタ「MultiWriter」と組み合わせ、ドキュメントソリューションとしての提供も行っていくとしている。
この新ソリューションは、11月8日~9日に東京ビッグサイトで開催される「地方自治情報化推進フェア2016」に出展され、シー-シー展示ブースでデモ紹介が行われる予定ともなっている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社シーイーシー/日本電気株式会社 プレスリリース
http://jpn.nec.com/press/201611/20161107_02.html「地方自治情報化推進フェア2016」 公式サイト
https://www.j-lis.go.jp/spd/fair/event/fair2016/