価格は据え置き、スペックを大幅に向上
GMOペパボ株式会社は11月1日、同社の運営するレンタルサーバー「heteml(ヘテムル)」について、サーバー構成の刷新を行うことで大幅なスペック向上を実現したと発表した。また、拡張版となるセキュアで高性能な「モジュール版PHP」の提供もスタートさせている。
「heteml」は、2005年のリリース以来、リーズナブルな価格で利用できる高性能なレンタルサーバーとして、クリエイターを中心に個人から法人まで幅広く利用されているもの。今年10月17日からは電話サポートも開始するなど、より使いやすいサービスへと進化を続けている。
今回のサーバー構成刷新で、価格は従来のままスペックが大幅に向上している。CPUは12コア(24スレッド)から20コア(40スレッド)にまで増加、クロック数も高くなったことで、一度に対応できる処理容量がこれまでに比べ約2倍となり、安定性を増した環境が提供されるようになった。サイト表示速度も向上している。
搭載メモリも16GBあるいは32GBだったが、128GBにまで拡充され、ストレージは全てでSSD搭載に。より快適に使いこなせる仕様となった。11月1日以降の新規申込者には、利用開始時からこの新サーバー環境が提供される。すでに利用中のユーザーについても、順次以降予定とされている。
「CGI版PHP」から独自開発の「モジュール版PHP」提供へ
また、新たに「モジュール版PHP」の提供も開始された。「heteml」ではこれまで、「CGI版PHP」が提供されていたが、これよりもサーバー負荷が少なく、プログラムのレスポンスも高速になる。
「モジュール版PHP」の場合、ApacheとPHPが別プロセスで実行されるタイプのCGI版とは異なり、Apacheの権限でPHPが動作するものとなるため、個々のユーザー領域設定が行えず、共用サーバーでの提供においては、セキュリティ上問題があると考えられてきた。
「heteml」では、独自に開発した権限分離アーキテクチャでこの課題を解消。共用サーバーにおいても、「モジュール版PHP」の高速性能を維持しつつ、安全に拡張、権限分離できる環境の構築を可能にした。
サーバーのスペック向上との相乗効果で、リクエスト受信からコンテンツ生成までにかかる時間は、従来比約3分の1にまで削減され、レスポンス速度も約4倍になったそうだ。WordPressなどPHPプログラムを実行するユーザーにおいては、「モジュール版PHP」を選択すると、大幅な速度改善が実現されることになる。
GMOペパボではリニューアルを記念し、「初期費用&11月分利用料金無料キャンペーン」を実施する。期間は11月1日0:00~11月7日23:59で、この期間中に「heteml」の新規申し込みを行ったユーザーが対象。初期費用3,950円と、15日間の「お試し期間」終了日翌日から発生する11月分のサーバー利用料金日割り分の、あわせて最大4,700円が無料になる。
なお「heteml」は、現在ペパボ研究所で開発中の、生命維持機能をインターネットサービスへ応用した「なめらかなシステム」も将来的に実装する予定で、Webサイトのさらなる高速化と安定化を実現する次世代ホスティングサービスを目指していくとされている。
(画像はプレスリリースより)

GMOインターネットグループ GMOペパボ株式会社によるプレスリリース(PR TIMES)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002049.000000136.html「heteml」 お知らせ(該当リリース情報について)
https://heteml.jp/info/detail/id/1837キャンペーン案内特設ページ
https://heteml.jp/lp/renewal/