AI技術も搭載した最新セキュリティアプローチ！トレンドマイクロがリリース

トレンドマイクロ株式会社は18日、同社に蓄積されたテクノロジーやノウハウとAI（人工知能）技術による「機械学習型検索機能」の搭載で、これまでにない高いセキュリティ性の確保を実現した企業向けソフトの新バージョン「ウイルスバスター コーポレートエディション XG」を発表、来年1月下旬より提供開始するとした。

近年、その業種や規模に関わりなく、あらゆる企業や組織が、特定の標的に対して攻撃を実行する標的型サイバー攻撃や、感染PCの操作をロックしたり、PC内のファイルを暗号化して使えなくしたりして、復旧を条件に金銭を要求するランサムウェアなど、さまざまな脅威にさらされる事態となっている。ランサムウェアでは、短期間に多数の亜種が発生するといった特徴もあり、対応の難しさを増している点も指摘されて久しい。

従来のセキュリティ製品には、パターンマッチングや振る舞い検知などの技術が搭載されているが、こうした複雑化の一途をたどる脅威からより情報や端末を守るためには、単一検出技術によるアプローチに頼るのではなく、複数の検出技術の強みを組み合わせた防御態勢をとり、被害発生リスクを低減することが必要だ。

そこでトレンドマイクロでは、高レベルに成熟した技術と新しいAI技術のブレンドにより、さらに高いパフォーマンスの発揮と誤検出・過検出の低下、サイバー攻撃に対する防御を図る「XGen」アプローチの製品を開発、提供を開始することを決めた。この第1弾としてリリースされるのが、「ウイルスバスター コーポレートエディション XG」となる。

「ウイルスバスター コーポレートエディション XG」では、AI技術による「機械学習型検索機能」を搭載、プログラムの実行前後にこの機能を作動させることによって、未知の脅威への検出力をアップさせる。

トレンドマイクロのクラウド型セキュリティ技術基盤である「Trend Micro Smart Protection Network」では、現在およそ1日に50万のペースで新たな脅威を発見しているという。新搭載のAIによる「機械学習型検索機能」では、これら莫大なデータをもとに複数のアルゴリズムを用いて、EXEやdllなどファイルタイプごとに最適な学習モデルを使い分け、脅威を特定していく。

このほか新バージョンでは、万が一対象PCに不審なファイルが侵入した際に、ネットワーク型脅威対策製品の「Deep Discovery Analyzer」へとファイルを自動送信し、サンドボックスによるファイル検査を実行、不正ファイルと判断されたら、該当がイルを駆除するためのカスタムシグネチャを生成し、PC内の不正ファイルを速やかに駆除する自動連携機能も搭載する。

侵入をブロックすることが第一だが、あらゆる脅威を回避することは難しいため、侵入後の対策も強化することで、被害を最小化させる。なお、自動生成されるカスタムシグネチャは、ファイルが実行された際にアクセスする不正なURLやIPアドレスへの接続もブロックする仕様となっており、情報流出などを高レベルに防止していく。

また、企業内でのセキュリティポリシー均一化を図りやすくするため、出張中や持ち出し中など社外にあるPCのセキュリティ状況を把握・管理可能とする機能も新たに提供する。これにより社内ネットワークに接続されていないPCについても、システム管理者がパターンファイルの更新状況や感染状況の確認、カスタムシグネチャの適用実行などが可能になり、社内外、ビジネスのあらゆるシーンにおけるセキュリティポリシーを均一化して整えられるとしている。

参考標準価格は、1年間のスタンダードサポートサービス料金を含めた「ウイルスバスター コーポレートエディション」Plus 1ライセンスを1,000ライセンス購入した場合で、2,980円（税別）。

料金設定は、ライセンス数に応じて割引が適用されるボリュームディスカウント制になる。2年目以降も製品のバージョンアップやパターンファイルダウンロードなどのサポートサービス利用継続を希望する場合、1年ごとに契約更新が必要で、更新料はその際に提示されている参考標準価格の50％となる。

トレンドマイクロでは今後、新たなセキュリティアプローチ「XGen」を実現する製品を2017年以降、順次提供していく方針としている。

（画像はプレスリリースより）




トレンドマイクロ株式会社　プレスリリース
http://www.trendmicro.co.jp/

「ウイルスバスター コーポレートエディション XG」　製品案内ページ
http://www.go-tm.jp/corp