KDDI、ゼンリン、プロドローンが提携して推進へ
KDDI株式会社は19日、株式会社プロドローン、株式会社ゼンリンとの間で、モバイル通信ネットワークを活用した安心・安全な次世代のドローン専用基盤「スマートドローンプラットフォーム」を構築、商用化に向け取り組みを推進することを目的に、業務提携を結ぶことで合意したと発表した。業務提携にあわせ、KDDIではプロドローンが第三者割当増資によって発行する株式3億円の取得も行っている。
KDDIでは、今後本格的に到来するIoT社会においては、ドローンがモバイル通信ネットワークに接続し、3次元の空間情報を活かして自律飛行するようになると見込んでいる。そこで、“空の3次元地図”に関する研究開発を進めるゼンリンと、安定した高性能なドローン機体の提供で定評のあるプロドローンと提携し、ドローン事業における各社の強みやアセット、ノウハウを持ち寄り、「スマートドローン構想」を推進させていくことを決めた。
開発を目指す「スマートドローンプラットフォーム」は、ドローン機体と3D地図、運航管理ソリューション、クラウドで構成されるもので、モバイル通信ネットワークに接続されたドローンを安全に自律飛行させ、衝突を回避する、飛行禁止区域を避けるなどの飛行ルート管理を可能とするほか、ドローンが収集・取得したビッグデータの蓄積及び分析も可能な基盤となる。
3社で実証実験も、将来はB2B、B2B2Cサービスへ
開発にあたっては、KDDIが4G LTEネットワークに加え、基地局の利活用やクラウドサービスなどを提供、ドローンの遠隔操作と自律飛行を支える役割を担う。
プロドローンは、世界初の2本のロボットアームをもった大型ドローンや、世界初の負圧で壁面や天井面に張り付きながら検査を実行できるドローン、着水して水中映像をリアルタイムに伝送できるドローンなど、業界を牽引する高い技術力をもって、安定的で高機能、安全性の高いハイエンド向け産業用ドローンの開発・製造にあたっていることから、このノウハウを活かし、4G LTEネットワークに直接接続し、遠隔地からも自由にフルコントロールできる高機能なドローン機体本体の開発とその制御システム開発を手がける。
ゼンリンは、保有している地形・建物情報をベースに、空域情報を3次元化した「空の3次元地図」で進めてきた研究開発を活かし、ドローンの自律飛行で、機体を安全に誘導するための情報基盤構築を目指していく。
なおKDDIでは、ドローンがモバイル通信ネットワークを利用できるように、11月15日付で、総務省から「無人航空機における携帯電話の利用に関わる実用化試験局の免許」を取得しており、来年度には3社で「スマートドローンプラットフォーム」の商用化に向けた実証実験を行うともしている。
サービスはトータルソリューションとして整備し、将来的には農業や現場測量、検査、災害、配送などでのB2Bソリューションとして、また個人向けの撮影サービスなどB2B2Cコンシューマサービスとして提供する。サービスの展開を通じ、社会におけるドローンの可能性を広げていく方針だ。
(画像はプレスリリース別紙資料より)

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