災害時に備え全国10カ所の保守拠点で実証実験実施へ
KDDI株式会社は24日、緊急災害時などで携帯電話サービスの利用が困難となったエリアの一時的通信復旧を目的とした、「無人航空機型基地局(ドローン基地局)」を開発、3月より順次全国10カ所の保守拠点に配備し、実証実験を開始すると発表した。こうした取り組みは国内初のものになる。
KDDIでは、非常時に備え、いかなるエリアにおいても、通信インフラが完全に絶たれてしまうことのないよう、さまざまな取り組みを進めている。被災地へのアクセスとして、陸路が使える場合は車載型の基地局を臨時に派遣し、サービス環境を維持、また海上からのアクセスが可能な場合は船舶型基地局で対応することを想定している。
しかし、これら陸路・海路のいずれもが使えず、携帯電話サービスの提供が困難となった場合も考えられるため、そうした際に「無人航空機型基地局(ドローン基地局)」を開発。“空飛ぶ基地局”として派遣し、上空からのサービスを提供することで、被災地を孤立させることなく、通信エリアの一時的構築を実行、情報の発信・取得を通じた安全の確保や被害の最小化、必要物の提供など早期の適切な対応を実現させられるようにすることを目指している。
被災地の様子を外へ発信する機能も搭載
小型の無人航空機(ドローン)に必要機材を搭載したものとなるため、危険の多い地域やあらゆる交通手段が絶たれた場所にも、空から到達することができる。
基地局として機能し、携帯電話サービスの利用を可能にするほか、派遣された先である被災地の様子を上空から撮影し、リアルタイムで被災地外のエリアへ映像配信する機能も有するという。
KDDIでは今後、実験試験局の免許を取得して、災害発生を想定した実証実験を各地で実施、上空からアクセスする「無人航空機型基地局(ドローン基地局)」の早期実用化に向け、取り組みを進めていくとした。
(画像はプレスリリースより)

KDDI株式会社 ニュースリリース(プレスリリース)
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