ファイルを世代別に管理、自動復旧する専用ソフト
ジュピターテクノロジー株式会社は、今月よりルーマニア クルジュ・ナポカのTEMASOFT社が開発したアンチランサムウェア製品「Ranstop」の国内販売を開始した。ランサムウェア攻撃への対策に特化したソフトで、検出から実行ブロック、ファイル自動復元までをカバーするシングルソリューションとなっている。
これまでのランサムウェア対策ツールは、そのほとんどがランサムウェアを検知し、コンピュータへの侵入を防護するというスタイルをとっており、誤検知が避けられず、100%防御することはできない仕様となっていた。
これに対し「Ranstop」は、ランサムウェアの攻撃によって、ファイルが暗号化や消去といった、何らかの改変被害を受けることまで前提の想定内とし、自動または手動復旧で攻撃を実質的に無害化、ファイルロスを防いでダウンタイムをゼロもしくは最小化する。
ジュピターテクノロジーは、この「Ranstop」を日本語版で提供する。対応OSはWindows 7以上、価格は一般ユーザー向けの1年間ライセンスで6,200円、非営利ユーザー向けが年間3,800円となる。ワークステーションごとのサブスクリプション契約方式で、2年目以降も使用したい場合は更新を必要とする。それぞれ数量割引も設定された。
評価版ライセンスの提供も行われており、こちらのインストール後は、評価モードで15日間の試用ができる。ライセンス登録で正規ライセンスによる利用開始となる。
他のセキュリティ製品、バックアップソフトとも共存可能
「Ranstop」は、ほぼリアルタイムで高精度にランサムウェアを検出する。パソコンにおけるランサムウェアの挙動を迅速に突きとめ、ストップさせることができるほか、共有が要るの感染も発見できるという。検出対象には、スクリプトやファイル形式以外のランサムウェアも含まれる。画面ロック型ランサムウェアや置換といったファイル活動の少ないものも検出可能だ。
システム起動時に不正コードを実行するランサムウェアから、マスターブートレコード(MBR)を保護する機能や、感染マシンの自動隔離機能も備える。
ファイルは世代別に自動でバージョン管理され、1ファイルにつき最大4世代を保存可能、重要データを安全に自動でリアルタイムバックアップしていく。検出したランサムウェア攻撃で被害を受けたファイルの自動復旧と、検出できなかった攻撃やユーザーの誤操作・過失で失われたファイルの手動復旧により、実質的な被害をゼロにしていくことができる。
現在の活動を監視するダッシュボード機能や、ランサムウェアの活動を電子メールやデスクトップ通知によって警告するインシデントアラート機能、ランサムウェア検出の処理で無視してほしいアプリケーションを設定するホワイトアプリケーション設定といった機能も利用可能だ。
他のウイルス対策製品やバックアップソフトとの共存が可能で、ランサムウェア攻撃に特化した対策ソリューションとして導入しやすい。シグネチャベースではないため、ゼロデイ攻撃にも対応できるとされる。年々深刻化、巧妙化する攻撃への対策手段のひとつとしてチェックしておいてみては。
(画像は「Ranstop」製品詳細案内ページより)

ジュピターテクノロジー株式会社 プレスリリース
https://www.jtc-i.co.jp/「Ranstop」 製品詳細案内ページ
https://www.jtc-i.co.jp/product/ranstop/ranstop.html