スマートスピーカーなどの共同開発で合意
オンキヨー株式会社は14日、オンキヨーグループが株式会社ネインとAI技術に対応するヒアラブルデバイスの共同開発について、基本合意したと発表した。スマートスピーカーをはじめとするデバイスおよびアプリの開発を進める。
オンキヨーグループでは、音声認識を中心としたAI技術を搭載するスマートスピーカーなど、高いオーディオ技術と他社技術を融合させることで実現される次世代製品の開発に力を入れており、IoT時代の到来を見据えた新市場の開拓を推進している。
一方、今回共同開発を行うことが決まったネインは、2014年11月に設立されたベンチャー企業。大手メーカーで10年以上車載機器開発に携わり、音声UIデザイン、AI技術開発、コネクティッドカーなどの領域で活躍してきたメンバーが参加、独自のAIデバイスやヒアラブルデバイス、IoT、ウェアラブルデバイス、ソフトウェアなどの企画・開発・販売を行っている。
企画からデザイン、回路設計、組み込み、アプリおよびクラウドソフトの開発などまで、全て自社で行うことにより、高効率でハイスピードなモノづくりを実現させてきた。クラウドファンディングでも成功を収めるなど、メディアから注目を集めることも増えているベンチャーで、とくに同社が開発した安全で快適な“ながらスマホ”を可能にするというイヤホン「APlay」はよく知られる。
「APlay」は、Android向けの専用アプリ「APlay」と連携し、高音質コーデック対応の音楽体験、動画、ゲーム体験が行えるほか、耳のウェアラブル、ヒアラブルというコンセプトで開発されており、音声アシスタント機能でカレンダーや天気情報、路線情報、各種ニュース、TwitterなどSNSのリアルタイム情報、LINE、Facebookメッセンジャー、SMSのチェックなどがスマートに行える。
スマートフォンを取り出すことなく、そのままハンズフリーで通話したり、LINEやFacebookメッセンジャーのメッセージに音声認識によるダイレクト返信を行ったりすることもできる。
双方の強みを活かして開発、グローバル市場参入へ
オンキヨーグループは、こうしたネインの技術に関心があり、ネインには自社ブランドでの企画・開発を行う一方でこの「APlay」をはじめとしたヒアラブル技術のさらなる多方面での活用を、グローバル市場で進めたい意向があった。
こうした両社の意向および認識の一致から、双方の有する知見やノウハウ、強みを活かし、AI対応のヒアラブルデバイスに関する共同開発を積極的に検討することで基本合意に至ったという。
今後は、まずオンキヨーグループが企画開発するヘッドホンにおいて、音声認識、通知機能を搭載したAndroid/iOS向けアプリの共同開発を進める。このAndroid向けアプリについては、8月末にもリリースされる予定となっている。
またAI技術に対応するスマートスピーカーへの音声認識、通知機能の開発を進めることや、ネインが企画開発するヒアラブル・AIデバイスに対しオンキヨーグループが開発支援を提供することなども検討内容として挙げられた。詳細については決定次第、追って発表するとされており、今後の動向が注視される。
(画像は株式会社ネイン公式サイトより)

オンキヨー株式会社 プレスリリース
http://www.jp.onkyo.com/株式会社ネイン 公式サイト
http://www.nain.jp/ja/