Webアプリデータ表示に特化したJavaScript新製品をリリースへ
グレープシティ株式会社は24日、Webアプリケーションのデータ表示に特化した、2つのUIコントロールを収めるJavaScript新製品「SpreadJS」を発表した。9月27日より販売を開始する。価格は1開発ライセンスが150,000円、配布ライセンスが600,000円だ。
「SpreadJS」は、ExcelのようなUIを実現する「Spread.Sheets」と、通常グリッド表示の枠を越えた自在なデータレイアウトを可能にする「Spread.Views」の2つを収録した製品。いずれのUIコントロールも、Canvasベースで必要な機能ファイルのみをロードするプラガブルアーキテクチャによって設計されていることから、軽量でパフォーマンスの高いWebアプリケーションを開発できるとしている。
「Spread.Sheets」は、既存の「SpreadJS 9J」の後継にあたり、互換性を有するJavaScriptコントロール。表計算関数やフィルタリング、条件付き書式など豊富なExcel互換機能を搭載したスプレッドシートを描画でき、エンドユーザーになじみのある使いやすいUIと操作性を提供する。JavaScriptフレームワークの「AngularJS」、「Angular」用ディレクティブを備えており、TypeScriptを用いた開発もサポートする。
今回は、新たにGUIベースで簡単にスプレッドシートのレイアウト設計が行える「Spread.Sheetsデザイナ」が搭載され、より利便性が向上した。この専用デザイナはExcelファイルの読み込みにも対応しているため、Excelで作成したシートデザインもそのまま活用できる。
またクライアントサイドのExcel入出力強化も行われ、従来のデータ、数式、セル書式設定に加えて、スパークラインや条件付き書式の設定もそのままインポート・エクスポート可能となった。API利用やExcelIOコンポーネントによるサーバーサイドでの入出力機能が便利に使える。
さらにセル内側でパディング領域を設定可能ともなり、より柔軟なセル配置を実現させている。パディング領域に文字列を配置、セルにラベルを追加した複雑なフォームも作成できるようになった。
「Spread.Sheets」強化に加え、新しく「Spread.Views」を収録
新規に収録されたUIコントロールの「Spread.Views」は、標準的なグリッド表示はもちろん、レイアウトプラグインや行テンプレート機能の活用で、オーソドックスな業務アプリから斬新な商用サイトまで、幅広いシーンにおけるより自由なデータ表現を展開できるものとなる。
レイアウト構築はわずか数行のコード設定で可能、グリッド、カレンダー、ガントチャート、カード、トレリス、タイムライン、メーソンリーが利用できる。
HTMLやCSSで作成したテンプレートを活かし、「Spread.Views」の行やヘッダ・フッタを自由にカスタマイズ、グリッド要件でしばしば求められる1レコードの複数行表示や、カード型データ配置などにも対応できる。
また、列プレゼンター機能を用いると、「Spread.Sheets」のセル型や条件付き書式と同様に、データを視覚化することが可能で、doT.js記法による柔軟な設定で、列のデータ値と連動するチェックボックスやプログレスバーなど、多彩なデータ表現も実現できるという。
編集モードとしては、インライン、ポップアップ、フォームの3種が搭載されており、Webアプリ開発における多様な入力シーンをサポートする。テンプレート機能の活用で、それぞれの編集UIにカスタマイズを加えることも可能だ。
なお開発ライセンスは、従来のコンピュータ1台に対し1ライセンスが必要なマシン単位から、1人の開発者につき1ライセンスを必要とするユーザー単位に変更となった。これで同一の開発者が、複数のマシンに製品をインストールし、異なるOSでの動作確認をシームレスに実行するといったことが可能となるため、開発効率が改善された。
また、今回の「SpreadJS」からライセンスがサブスクリプション方式となり、契約期間中はテクニカルサポートやフリーアップグレードのサービスも利用可能になっている。
(画像はプレスリリースより)

グレープシティ株式会社 プレスリリース
http://jp.spread.grapecity.com/spreadjs/info/20170824-2/