大学系ベンチャーは増えている
2021年5月17日、経済産業省は、令和2年度大学発ベンチャー企業に関する調査結果を公表した。
令和元年度、2年度に確認された企業数は、それぞれ2,566社と2,905社となっており、339社増加していることが分かる。
なお、この数字は過去最高の伸び率も示しており、大学系ベンチャー企業が成長していることを裏付けるものである。
大学別に見ると、東京大学を筆頭に、京都大学、大阪大学、筑波大学、東北大学などが特に力を入れており、今後の成長分野を分析できている結果といえる。
大学発ベンチャー企業の傾向性
調査を行っていくにつれ、博士号の活用と経営人材不足に傾向性が見られた。
前者は、博士号を有する人材について、一般企業の研究職よりも、大学発ベンチャーで多く活用されていることが判明した。
後者は、大学発ベンチャーの弱点ともいえる部分であり、会社経営に関するエキスパートが不足していることで、研究内容については自信を持っていても、会社経営としてはどうか?といった疑問を持つベンチャー企業が存在することを意味する。
せっかく研究内容で他社と差別化ができても、会社の存続が危うい状況では研究を続けることが難しい、という点で、外部のサーチファンドを利用することで不安を解消しようというものである。
(画像はプレスリリースより)

経済産業省
https://www.meti.go.jp/