メタノールの国内生産が可能に
2022年5月26日、大阪大学、北海道興部町、エア・ウォーター北海道、岩田地崎建設は共同で、家畜由来バイオガス(以下 バイオガス)を原料とし光を当てることで、常温、常圧環境下でもメタノールとギ酸を生成出来るパイロットプラント建設竣工式を実施した。
バイオガスは、家畜から出される糞尿を原料としており、北海道で導入が進められているバイオガスプラントから得られることから、カーボンニュートラルの観点からも有効である。
なお、バイオガスの主成分はメタンガスであり、京都議定書の排出削減対象にもなっている。
メタノールは海外からの輸入に頼っている
一般的にメタノールの生成には、金属触媒、50気圧から100気圧の高圧設備、240度から260度の高温設備が必要であるが、これが導入時の壁となり国内での生産は行われなかった。
それゆえ、現在日本国内で消費されるメタノールは、全て海外からの輸入に頼っており、コストも高いものとなっている。
バイオガスの新しい利用方法が確立されることで、海外依存度が下がると期待される。
なお、同時に生成されるギ酸も、牧草を保管しておくサイレージの添加剤として有効利用が可能。
(画像はプレスリリースより)

エア・ウォーター
https://www.awi.co.jp/