下水を検査することで新型コロナの発生を検知
2022年8月10日、株式会社島津製作所の子会社である島津テクノリサーチ(以下 島津製作所)が開発した、PCR検査方法「京都モデル」について特許の無償提供を開始すると発表した。
この検査は、新型コロナウイルスが発生しているかどうかの検査を行うものであるが、検査サンプルが下水という部分が特徴となっており、医療施設、高齢者施設などの施設を対象に行われる。
下水からのサンプルを検査し、新型コロナウイルスが検知されれば、施設利用者を対象にPCR検査を行い、感染者有無の早期発見を可能にする画期的な方法である。
現在までは特許が必要とのことで、一般利用は不可能であったが、今後は有効利用されると考えられる。
症状の有無だけによる、患者把握のデメリット
現在は、り患者が発熱や咳などの具体的な症状を訴えた後、PCR検査の実施をもって新型コロナの発症を把握することが一般的であるが、症状が軽い、または無症状の場合はすり抜けるデメリットが存在する。
施設内において、り患者数が急激に増加した場合すでに蔓延している状況も考えられるため、迅速把握する意味での確認が必要である。
また逆に、クラスターなどが発生した施設内の感染収束を見極める際の指針にも利用できることから、利用者の安心材料として提示することも可能。
今後のウィズコロナ社会において、市中蔓延を予防する施策として有効利用が期待される。
(画像はプレスリリースより)

株式会社島津製作所
https://www.shimadzu.co.jp/news/press/shtncnyzwego6qyd.html