5Gとして使用される20ギガヘルツ周波数帯
2023年3月30日、国立研究開発法人情報通信研究機構(以下 NICT)は、5Gに相当する周波数である20ギガヘルツ超における、生体組織への電気定数データベースを公開すると発表した。
このデータを基に、人体に対する5G周波数帯電波影響のシミュレーションが可能になり、安全性検証や医療、ヘルスケアで使用される機器の開発に利用されることが期待される。
なお、NICTでは5G相当の周波数データだけでなく、10年間にわたり評価してきた1メガヘルツから100ギガヘルツまでの電気定数データを保有しており、様々な研究評価に利用することが可能。
従来の5G評価には推定データが使われていた
今までも5Gの利用に関して、人体等への影響度をシミュレーションするためにデータが使われていたが、生体組織への電気定数が未測定であったため、推定されたデータを基に行われていた。
NICTでは評価データのデータベース化に10年間を費やしており、5G運用計画から実施までの期間に間に合わなかったことを意味しており、ここに来てようやく有用な実測データを整備することとなった。
なお、今後はBeyond5Gや6Gなど、1テラヘルツ利用が計画されている周波数帯のデータベースを整備するため、研究開発を引き続き進めることとなる。
(画像はプレスリリースより)

国立研究開発法人情報通信研究機構
https://www.nict.go.jp/press/2023/03/30-1.html