温室効果ガス排出量を算定、可視化
脱炭素社会への変革を、より早く簡単に、精確に推進するためのテクノロジーとソリューションによる支援事業を展開するグローバルリーディングカンパニー、パーセフォニAI INC.(以下、パーセフォニ社)は16日、企業向けの温室効果ガス(GHG)排出量算定サービス「パーセフォニPro」の日本語版をリリースした。
近年は環境意識の高まりと持続可能な社会の実現に向け、一般企業などにおいても脱炭素経営の重要性が叫ばれるようになっている。日本国内においては、まだ海外ほど切迫した状況はみられていないが、今後は一層、株主や機関投資家、取引先、消費者など企業を取り巻くステークホルダーからも、気候変動問題への十分な対策や、温室効果ガス排出量などに関する情報の開示が求められ、その対応如何が企業価値を左右する重要な鍵となる可能性が高まってきた。
しかし、温室効果ガス排出量の適切な管理・把握には、一定の専門的知識とスキルが必要なほか、分析、戦略施策の検討などへつなげていく運用プロセス全体として大いに手間がかかり、複雑な作業ともなるため、人材と時間のリソースを膨大に消費するという問題がある。
こうした問題に対応するのが「パーセフォニPro」だ。「パーセフォニPro」は、温室効果ガスの算定・可視化・データ共有・報告まで管理プロセスを包括的に、ワンストップで実行できる無償クラウドサービスで、親しみやすく直感的に扱えるダッシュボードなど、高い操作性を有していることから、炭素会計の知識がない担当者でも、自社の排出量算定や可視化にゼロから挑戦していけるものとなっている。
金融機関などとのデータ共有もスムーズに可能
完全無料のクラウドサービスであるため、最新機能をコストをかけることなく使え、無駄な費用を発生させずに、精確で信頼度の高い算定結果を得ることができる。
複雑なサプライチェーンにも対応し、あらゆる企業が柔軟に自社仕様で使える工夫がなされているほか、取引先や金融機関とのデータ共有をスムーズに可能とする仕組みも整っている点が優れたポイントとなる。
主な機能となる自動算定機能では、スコープ1、スコープ2、スコープ3の各排出量を自動で算出し、正しいデータを迅速に得られる。データ入力など最低限の作業は必要だが、半自動化が実現することで、大幅に作業負担を軽減できるだろう。なおスコープ3の算定機能は2024年秋頃の搭載を予定している。
データ収集と管理においては、サプライチェーン全体や投融資先の温室効果ガス排出量データを一括収集・管理可能とする。これにより包括的なサステナビリティ管理を叶え、分析やそれに基づく戦略施策立案を進めやすくなると考えられる。
情報開示としては、各ステークホルダーに対し、信頼性の高い温室効果ガス関連データを共有しやすくし、透明性の高い運用を容易に実現可能とした。
加えてパーセフォニ社は、金融向け炭素会計パートナーシップ(PCAF)から公認SaaSパートナーに認定されており、PCAFデータベースへの特別アクセス権を有する日本で唯一の組織でもある。
これを活かし、PCAF基準をプラットフォームに組み込む技術支援も受けており、全国各地の地方銀行がこのPCAF基準を搭載したパーセフォニ社のツールを採用してきているという。
よって今後は地域の中小企業などを含む多様な企業が排出量の精確な算定を実施していくことで、地域全体の脱炭素化が促進される、金融機関との協業も加速していく見通しとされた。
(画像はプレスリリースより)
パーセフォニAI INC. プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000101914.html