「閉域網×ローカルLLM」による自律型インシデント対応基盤で共同展開へ
AIエージェント技術によりシステム運用の自動化・高度化を叶えるスタートアップ、株式会社SIGQ(以下、SIGQ)は10日、コンテナ型データセンターの構築・運用や水冷GPUインフラを手がける株式会社ゲットワークス(以下、ゲットワークス)との戦略的協業を開始したことを発表した。
この協業により、両社はSIGQの自律型AI「Incident Lake」で用いるローカルLLM及びアプリケーション稼働環境を共同で構築し、閉域網環境でのセキュアなインシデントマネジメント基盤としてエンタープライズ市場への展開を進めていく。
システム障害時のダウンタイムは、単なる技術トラブルではなく、企業の信頼を揺るがす大きな経営リスクとなる。SIGQの「Incident Lake」は、AIエージェントが能動的にログを集約・分析し、即座に解決の最短ルートを提示することにより、マネージャーが「何が起きているか」の確認ではなく「どう判断すべきか」という本質的意思決定に集中できる環境を実現する点をポイントとしている。
一方でエンタープライズ市場、中でも金融・公共・社会インフラなど高いセキュリティ水準が求められる領域では、障害対応に関わるログや構成情報といった機密性の高いデータをクラウド上には上げられない、閉域網での提供を求めるニーズが強く存在している。
加えてLLMの活用でも、パブリックなLLMには機密性の高いデータを投入できないと考える企業が多く、自社管理下にあるインフラ上で稼働するローカルLLMへのニーズが急速に高まっているという。
現在広く用いられているLLMの多くは、海外のサーバー上で稼働しているもので、これらにのみ依存する形態は、システム障害という企業の機微な情報を扱うインシデントマネジメント領域の場合、データ主権やサービス継続性の観点から大きなリスクを孕むものとなる。
社会インフラや公共システムの障害対応を担う基盤では、国家安全保障や経済安全保障の観点からも問題性が大きく、今後は国内のインフラ上でAIを稼働させることが求められるケースが増大していくと予想される。
SIGQでは、こうした課題に応えるためゲットワークスとの協業を決定した。両社連携により、機密データを外部に出すことなく、自律型AIによるインシデントマネジメントを利用できる環境を実現させていく。
8月より共同実証を開始予定
今回の協業締結に基づき、SIGQとゲットワークスは以下の取り組みを共同で推進していく。
まず、ゲットワークスの提供する水冷GPUインフラと閉域GPUハウジング環境上に、「Incident Lake」で用いるローカルLLMの稼働環境を共同で構築する。これにより、パブリックなLLMを利用できない企業においても、セキュリティポリシーを満たしたかたちでAIエージェントによるインシデント対応を可能にする。
次に「Incident Lake」のアプリケーション本体についても、閉域網環境で完結して稼働するアーキテクチャをゲットワークスのインフラ上で整備し、データが外部クラウドに一切出ない公正での提供を可能にするため、基盤整備を進めるとする。
そして、両社で閉域網・ローカルLLM構成の「Incident Lake」を、高度なセキュリティ要件を持つエンタープライズ企業に向け、共同で市場展開させていく。単なる提供にとどまらず、ゲットワークスのインフラ構築・運用保守の知見と、SIGQの自律型AI技術を組み合わせ、導入から運用までをワンストップで支援していくとした。
SIGQでは、これまで安全性の観点からAI活用を諦めざるを得なかった顧客にも、自律型AIによるインシデントマネジメントの価値を届けられるようになるとし、今後はさらにインフラからアプリケーションまで国内完結させる体制を強化し、安心・安全なデジタル社会の実現に貢献していきたいとしている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社SIGQ プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000149500.html