中国での騒動にも関わらず、グーグルは世界で最も力のあるブランドのポジションをキープしたようだ。
ブランド力ランキングTop100の発表
大手広告代理店のWPPが所有する調査会社のミルワードブラウンは4月28日、世界のブランド力ランキングTop100をリリースた。1位は昨年に引き続き、グーグルが選ばれた。中国の検閲問題は有ったものの、前年比14%増となる$1140億ドルのブランド価値と評価したのだ。
一方で、フェイスブックは今回もこのミルワードのTop100には入れなかったようだ。絶え間のない刺激的な宣伝や、潜在的な市場価値評価にも関わらず、ミルワードが評価するフェイスブックのブランド価値は55億ドルにとどまっている。
ミルワードブラウンの責任者であるピーター・ウォルシェ氏は、フェイスブックには財務面での改善の余地が大きいと指摘している。
順位を上げた企業、下げた企業
このブランド価値はブランド力と財務状況を元に測定しており、アップルの評価は$830億円(前年比32%増)と大きく増加し、3つ順位を上げて3位に入った。
Top100の中で最も増加率が大きかったのはサムスンで、前年比でブランド価値が80%増加した。携帯電話事業での革新と、HDや3D技術の需要増加が評価されたようである。
反対にTop100の中で最も順位を下げたのは携帯電話メーカーのノキアである。スマートフォン市場でアップルなどの競合に遅れをとったことが大きいが、ブランド価値は58%も下落した。
他に注目すべき点としては、トヨタである。最近の大量リコールの影響で、ブランド価値は27%下落した。オークションサイトのイーベイはアメリカでのビジネスの問題やアマゾンマーケットプレイスとの競合などが原因で28%下落している。
意外なランクイン?
7位にはマルボロがランクインしている。煙草産業が西洋諸国の大部分でブランドマーケティングに相当な制約を受けている中で意外と思われるかもしれない。同社のブランド価値は570億ドル(前年比15%増)と評価された。これについて、ウォルシェ氏は次のように述べている。
「同社はBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)諸国で大きく売り上げを伸ばしており、プラス評価の要因は、これらの地域での伸びが他市場でのマイナスを相殺したことによる。」
ミルワードによるブランド力ランキングTop100(BrandZ)は年一回発表され、今回が5回目である。

Google 'still world's top brand'Internet giant leads world's top 100 most powerful brands for fourth year running, as Facebook again fails to make list
http://www.guardian.co.uk/media/2010/apr/28/google-top-global-brandsBrandZ Top 100 2010 Report (PDF)
http://www.millwardbrown.com/Libraries/Optimor_BrandZ_Files/2010_BrandZ_Top100_Report.sflb.ashxMillward Brown Optimor
http://www.millwardbrown.com/Sites/mbOptimor/Default.aspx