iPhoneは予想以上の売れ行き
iPhoneは日本であまり受け入れられないだろう、と思った人は多かった。なぜなら日本では前からずっと超高性能機種を利用してEメールを送ったり、テレビ中継を見たり、ペットに餌をやったりしているからだ。
しかし、予想に反して、アップルのタッチ式の技術は日本で好評を博しているようで、競合のノキアやサムスンを完全に引き離している。
スマートフォンの中では圧勝、携帯全体では少数
東京に拠点を置くMMリサーチインスティテュート(MMRI)の調査によると、2010年3月までの会計年度で日本国内で販売されたスマートフォンのうち、iPhoneは72%を占めているそうだ。
とはいえ、この数字も日本で販売された携帯電話全体でみると5%程度にすぎない。
MMRIのアナリストである横田氏は次のように話す。
「iPhoneを取り巻くメディアや雑誌が熱狂的に宣伝しているおかげで、iPadに対してもさほど抵抗なく受け入れられるのではないか。」
日米の環境の違い
アップルはiPadはすでにアメリカで100万台以上を販売し、購入者は1,200万件以上のソフトウェアを同社のオンラインストアからダウンロードしたと豪語する。
しかし、日本でiPhoneは特殊な難題に直面しているようだ。
利用者の多いクレジットカードや鉄道で利用できるような電子マネー機能がiPadでは利用できないために、多くのユーザーがシャープ製や東芝製の日本の携帯電話を持ち歩いている。
iPhoneのパソコン的な能力とアプリは魅力的
それでも、アップルのアプリケーション駆動の考え方は、NTTの時代遅れのi-modeサービスによって電車の切符や小さなテレビ代わりになっている携帯電話にiPadが上手くとって代わるには不可欠であると考えている人もいる。
ダイワキャピタルマーケットの情報通信アナリストである山口氏は次のように話す。
「iPhoneはパソコンに近い能力とアプリケーションを提供する。これは非常に目新しいことだ。」
iPadの利用を拡大するにはどういったコンテンツを利用できるようにすればよいか、ということも一つの問題である。国内ニュースメディアはiPadに対して様子見の姿勢である。
日本では新聞の影響力が強い
ハイテク起業家で東京に拠点を置くITコンサルティング会社の設立者であるユーロテクノロジージャパンのゲハルト・ファソル氏は次のように話す。
「日本では新聞の影響力が強く、ウェブベースのビジネスモデルは適合するまでに時間がかかる。」
新聞の発行部数は依然として堅調で、1999年から2009年で6%低下したものの1日当たり5,000万部を発行している。
iPadがユーザーにアピールするためのヒントは?
横田氏は次のように分析している。
「iPodがいかに音楽業界に変化をもたらしたかを目の当たりにしてきた日本の出版社は、iPadでの人気のある漫画や旅行アプリの可能性を指摘している。
1時間程度の通勤をしている東京のサラリーマンにはiPhoneのスクリーンは本にとって代わるには小さすぎるので、ここはiPadがアピールできるポイントとなる。」
ゲーム産業も視野に
また、iPadはゲーム産業にも狙いを定めており、開発者たちは早速iPhone用にフォーマットされたタイトルに手を出している。
しかし、任天堂はiPadのポテンシャルがDSの人気にとって代わるとは思っていないようで、特に危機感は感じていないようだ。
iPadの日本での発売開始は5月28日である。

Japan may wait before saying 'iDo' to iPad
http://www.hindustantimes.com/Japan-may-wait-before-saying-iDo-to-iPad/Article1-548641.aspx