Flash機能がバンドル
現在Google社やApple社など各社が自社規格の動画再生環境を開発発表しているという。この流れがトレンドとなるか。
新しいGoogle Chrome
今年4月、Google社はFlash機能が搭載されたウェブブラウザGoogle Chromeを発表した。
Flashはウェブサイトにグラフィック機能、インタラクティブ機能、動画再生機能を加えるプラグイン・ソフト。この機能を動作させるためにはユーザーは常にAdobe社のサイトに行って最新バージョンのFlashをダウンロードしてインストールする必要がある。
新しいGoogle ChromeにはFlash機能がバンドルされている。さらにこのGoogle Chromeには自動更新機能もついている。この機能によりユーザは常に最新バージョンでセキュリティ完備で安定して動くGoogle Chromeを使うことができる。
Apple社もiPhoneとiPadからFlashサポートを除外する決定を行なっている。iPad、iPhone、iPod touchに搭載されているウェブブラウザ/SafariはFlashに対応していない。Apple社もFlashなしで動くマルチメディア環境の構築に努力しているということ。
他のブラウザにもこの機能がつけばいい
プラグイン・ソフトはブラウザに様々なコア機能を追加する。現在Flashプラグインはほぼすべてのデスクトップ・コンピュータとブラウザにインストールされ広く使われている。
ただ、HTML 5のようにブラウザ自体にマルチメディア機能を持たせたプログラムは自由に開発できるブラウザを好む開発者には不評。
Mozilla社ディレクター/クリス・ブリザード氏によると、このHTML 5のテクノロジーは90年代後半ブラウザNetscapeで使われていたテクノロジー、アプリケーション・プログラミング・インターフェイス( the application programming interface 、API)から進化したテクノロジーだという。
APIは現在Microsoft社のブラウザ以外のほとんどのブラウザで使われている。Microsoft社のブラウザにはMicrosoft社独自のインターフェイスActiveXが使われているのでAPIは作動しない。しかしAPIは最新のブラウザでは動作しない。ブリザード氏によると最新のブラウザで動作させるには新しいAPIが必要だということ。
たとえばGoogle Chromeにはメモリ使用量の部分にアクセスできないよういくつかのコードをバラバラに分離するサンドボックスというテクノロジーが使われている。しかしGoogle Chromeにプラグインされたプラグイン・ソフトにサンドボックスの機能は適用されない。
Adobe Flash Playerエンジニアリング部シニア・ディレクター/ポール・ベツレム氏によると、Adobe社とGoogle社は現在共同でこの問題に取り組んでいるという。ベツレム氏は他のブラウザにもこの機能がつけばいいと考えているようだ。

Technology Review
Google Squeezes Flash into Chrome
http://www.technologyreview.com/web/24945/